Black Shark 5 Pro 実機レビューです。出し入れのできるマグネット式ポップアップトリガーに、マジックプレス(MagicPress)という感圧タッチ機能を搭載したゲーミングスマホ。
スペック
OS | Android12(JOYUI13) |
CPU GPU | Snapdragon 8gen1 Adreno 730 |
RAM+ROM | 12GB + 256GB |
サイズ | 高さ:163.9mm 幅:76.5mm 厚さ:9.5mm |
重量 | 220g |
ディスプレイ | 6.67インチ 10ビットOLED、20:9 リフレッシュレート:144Hz タッチサンプリングレート:720Hz ダブルゾーン感圧タッチ機能 解像度:2400×1080、FHD+ |
アウトカメラ | メイン:1億800万画素 広角:1300万画素 マクロ:500万画素 |
インカメラ | 1600万画素 |
スピーカー | デュアルステレオスピーカー |
バッテリー | 4650mAh(デュアルバッテリー) 120W急速充電対応 |
SIMスロット | nanoSIM×2 microSDカード非対応 |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac/ax Wi-Fi周波数帯 2.4G/5GHz、Wi-Fi6E |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 |
防水レベル | IPX2(防滴) |
付属品 | 高速充電電源アダプター(120W) USBType-Cデータケーブル SIM TrayEjector 保護ケース スクリーンプロテクター クイックスタートガイド ロゴステッカー |
外観
中央パンチホールタイプの6.67インチ有機ELディスプレイ。リフレッシュレート144Hz、タッチサンプリングレート720Hzに対応。
背面は、手触りの良く指紋の付きにくいマットなデザイン。緑色のライト部分は、通知や着信など「Light Effect」よりカスタマイズが可能。
左側面には、マイク穴と音量調節ボタン。前モデルと比較すると、別売りのクーラーを装着したとき干渉しないように上部側に配置されている。
右側面の両端に、マグネット式ポップアップトリガー。電源ボタンも、音量ボタンと同じように上部側に配置。
切り替えスイッチを内側にすると、LRボタンのように使えるトリガーが浮き上がる。ボタンやスイッチには機能を割り当てることも可能で、ゲーム以外でも便利に使える。
上部にスピーカーとマイク穴、保護フィルムも張り付けてある。デュアル対称ステレオスピーカーを搭載し、音質はかなり良い。
下部にSIMスロット、マイク穴、USB Type-C、スピーカー。
付属品は、SIM取り出しピン、120WのACアダプタとケーブル、ロゴステッカー、スタートガイド、ソフトタイプの保護ケース。
ベンチマーク
機種 プロセッサー | Black Shark 5 Pro Snapdragon 8 Gen 1 | Black Shark 5 Snapdragon 870 |
Geekbench 5 | シングル:1231 マルチ:3708 | シングル:954 マルチ:3067 |
3DMark Wild Life Extreme | 2583 | 1268 |
PCMark for Android Benchmark | 12048 | 15209 |
Black Shark シリーズのベンチマーク比較や、AnTuTu Benchmarkを連続で計測した結果など別記事でまとめてあるので参考に。
バッテリーテスト
PCMark の Work 3.0 battery life でバッテリー駆動時間を計測。リフレッシュレート設定はインテリジェンス(自動)で、11時間30分という結果になった。バッテリー残量20%までは9時間51分ほど。
急速充電の速度を計測
120Wの急速充電に対応。バッテリー残量15%からどれくらいで充電できるか計測しました。
充電時間 | 電池残量 | 回復量 | 回復差 |
開始時 | 15% | 0% | 0% |
5分 | 56% | 41% | +26% |
10分 | 68% | 53% | +12% |
15分 | 88% | 73% | +20% |
20分 | 100% | 85% | +12% |
20分に確認した時には100%、それ以前に満充電になったようで、充電速度はかなり快適。ハイパー充電のほかに定温充電モードもあり、充電時に温度が上昇しないように調整してくれる機能。これに切り替えても十分速かったりする。
リバースチャージ対応
Black Shark 5 Pro 本体を、モバイルバッテリーのように使えるリバースチャージにも対応。他のスマホやワイヤレスイヤホンの充電にも使えます。
ゲーム機能
「Shark Space」に追加したアプリは、左右上部から内側にスワイプすることで「Gamer Studio」というゲームアシスタントツールが使える。左上Master Controlから、マスタートリガー(物理ボタン)や、マジックプレス(感圧タッチ)の設定ができます。
マックプレスは、画面を押し込む圧力によって操作できる機能で、他のゲーミングスマホには搭載されていないBlack Sharkシリーズのみの機能になるようです。圧力センサーの項目から詳細な設定も可能。
- 単一のボタン
- ダブルボタン
- 連続クリック
- 複数回クリック
- マクロのバインド
押し込む強さの調整や、反応したときにバイブで応答するオンオフの設定もある。
反応する範囲を指定して、誤操作の防止もできます。例えば、左圧力センサーにジャンプ、右の圧力センサーに射撃を設定していれば、移動しながらジャンプや照準を合わせて即射撃に対応する。
他にもゲーミングスマホならではの機能がたくさんあります。別記事でまとめてあるので参考に。
初期設定や使い方
マグネット式ポップアップトリガーはゲーム時だけでなく、普通にスマホとして使っているときにも機能します。上下のボタンそれぞれに、システム操作やアプリのショートカット起動を割り当てられる。他にもロック画面時のダブルタップやスイッチの切り替えに、カメラ起動やフラッシュライトの点灯させるなどカスタマイズ性は高い。
カメラアプリ起動時に、シャッターボタンとしても使えるのも便利だったりします。
あと特徴的なのは、動いてしゃべるSharkちゃんをホーム画面に配置できる機能。大きさと位置は柔軟に変更でき、タップした部位によって違う反応をしてくれます。目覚まし時の声を設定できたり、充電時のアニメーションにも設定できる。便利になるというわけではなく、ちょっとしたおまけ機能。
その他、スマホとしても便利に使える機能はたくさんあります。別記事でまとめてあるので参考に。
カメラ性能
- 1億800万画素のメインカメラ
- 1300万画素の広角カメラ
- 500万画素のマクロカメラ
3眼のアウトカメラに、インカメラは1600万画素。
フレーム左下のアイコンをタップすると広角。上部のAIを有効にすると、認識したものによってアイコンが代わる。
ズームは、中央下「1×」をタップするたびに2倍との切り替え。長押しもしくはピンチアウトでスライダーが表示され、最大5倍の撮影まで可能。
右上の「≡」からメニューを開くと、設定やマクロモードの切り替え。もっと見るに夜景など他のモードがあります。これらは配置変更が可能。
夜景モードで撮影してみると、暗い箇所でも明るくはっきり表示してくれた。
設定には、マスターボタンの割り当てもあり、シャッター、カウントダウン、ズームイン、ズームアウトの操作を指定できる。シャッターにしてあると、デジカメのシャッターを押す感覚で撮影ができるのでかなり便利に使えます。
設定のカスタマイズから、レイアウトやサウンドの変更も可能。
カメラ機能
アウトカメラ | インカメラ | |
画質 | 高 ● 標準 低 | 高 ● 標準 低 |
比率 | 1:1 3:4 ● 9:16 Full | 1:1 3:4 ● 9:16 Full |
写真機能 | HDR AI ビューティ フィルター 広角 最大5倍ズーム | 美顔補正 フィルター |
ビデオ | 720P 30FPS 1080P 30FPS● 1080P 60FPS 4K 30FPS 4K 60FPS ムービーフィルター ビューティ ボケ マクロ オーディオズーム 広角モード 最大5倍ズーム | 720P 30FPS 1080P 30FPS● 正面からの音 ムービーフィルター ビューティ ボケ |
ショートビデオ | 720P 30FPS● 1080P 30FPS 速度5段階 ビューティ フィルター 広角モード 最大5倍ズーム | 720P 30FPS● 1080P 30FPS 速度5段階 ビューティ フィルター |
スローモーション | 720P ● 1080P 120FPS ● 240FPS 960FPS 最大3倍ズーム | ー |
タイムラプス | 720P 30FPS 1080P 30FPS● 4K 30FPS ムービーフィルター 広角モード 最大5倍ズーム | ー |
その他 撮影モード | プロ ポートレート 夜景 108M パノラマ Vlog | ポートレート |
●が初期値。
SIMの動作確認
表と裏にnanoサイズのSIMが2枚入るDSDV対応SIMスロット。eSIMやmicroSDカードには非対応。楽天モバイルや格安SIMを試してみました。
- 楽天モバイル(楽天回線)
- OCNモバイルONE(docomo回線)
- povo(au回線)
- LINEMO(ソフトバンク回線)
すべてのキャリアでデータ通信の確認済み。APN設定は、楽天モバイルはあらかじめ入っていました。OCNモバイルONEは新コースのプライベートIPアドレスは設定が必要。povoは手動で入力する必要がある。LINEMOはY!mobileのAPNでも動作します。
ゲームの動作確認
ゲーム管理ツールの「Shark Space」から、アプリごとにゲーム構成を柔軟に変更できます。設定方法などは別記事を参考に。
ポケモンGO
ポケモンGOをデュアルアプリで複製し、違うアカウントでの同時ログインが可能。画面分割もしくはフローティング表示で同時に遊ぶこともできます。
Google Play 開発者サービス(AR)(旧ARCore)には非対応のため、AR+は表示されない。
原神
グラフィックスは中(デフォルト)で34℃を維持。最高にしてフレームレートを60まで上げると48度まで上昇。それでも動作に影響は感じなかった。ただし、この設定で遊ぶなら別売りのクーラーがあった方がよさそう。また、消費電力も激しいためバイパス充電も使うことになる。
グラフィックス設定 | 中(デフォルト) | 最高(カスタム) フレームレート60 |
Black Shark 5 Pro | 34℃ | 48℃ |
Black Shark 5 | 34℃ | 41℃ |
Black Shark 4 Pro | 37℃ | 44℃ |
長時間プレイの検証ではないけれど、他モデルとの参考値です。Black Shark 5シリーズの方が冷却性能が上がっているせいか、あまり負荷をかけていないときには上昇温度は低い。負荷がかかってくると、性能に応じて温度上昇値は高くなる。
PUBG
「Gamer Studio」の、マスタートリガーやマジックプレスに操作を割り当てることで快適に遊べます。設定のカスタマイズ性は高く、照準合わせからの射撃などスムーズに行える。
グラフィックの初期設定は、クオリティがHD、フレーム設定が高。クオリティをスムーズにすると、フレーム設定(FPS設定)は90fpsも選択できるようになる。「Shark Space」のゲーム構成から、ディスプレイ設定をカスタムにすると最大144Hzにも対応する。
Black Shark 5 と比較
性能面で大きな違いはあるものの、機能面では同じのBlack Shark 5はコスパに優れている。より高い性能を求めるなら「Black Shark 5 Pro」にし、初めてのゲーミングスマホなら「Black Shark 5」を選択すると満足度は高いと思う。
細かな違いは別記事でまとめてあります。
まとめ
マスタートリガーとマジックプレスは使い方次第で楽しく遊べそうです。また、前モデルから比較すると冷却性能はかなり向上しているという。長く使う予定であれば「Black Shark 5 Pro」、初めてのゲーミングスマホなら「Black Shark 5」という選択をすると良いかも。
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