ROG Phone 7 レビュー!Snapdragon 8 Gen 2 搭載ゲーミングスマホ

最強のゲーミングスマホROG Phone 7のレビューです。 Snapdragon 8 Gen 2を搭載し、これから出てくるであろうレイトレーシング対応ゲームも遊べる。

※ASUSよりレビュー用のサンプル機を借りて執筆しています。記事内リンクにはアフェリエイト広告も含みます。

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スペック

本体カラー
型番
ファントムブラック
ROG7-BK12R256
ROG7-BK16R512
ストームホワイト
ROG7-WH12R256
ROG7-WH16R512
(型番の見方:ROG7-カラー/メモリ/R/ストレージ)
プラットフォームAndroid™ 13 (ROG UI)
プロセッサーQualcomm® Snapdragon™ 8 Gen 2 (オクタコアCPU)
Adreno 740
メモリ/ストレージ12GB/256GB (UFS 4.0)
16GB/512GB (UFS 4.0)
ディスプレイ6.78型 ワイドAMOLEDディスプレイ
Corning® Gorilla® Glass Victus™
2,448×1,080ドット (フルHD+) (165Hz)
スピーカーデュアルフロントスピーカー内蔵
アウトカメラ5,000万画素 広角
1,300万画素 超広角
500万画素 マクロ
インカメラ3,200万画素
センサーGPS(GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSS、NavICサポート)
加速度センサー
電子コンパス
光センサー
近接センサー
ジャイロスコープ
指紋センサー(画面内認証)
超音波センサー(AirTrigger)
Wi-FiIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (周波数帯域:2.4GHz/5GHz/6GHz)
BBluetooth5.3
SIMスロットnanoSIM×2
NFC搭載
FeliCa
おサイフケータイ
非搭載
防水IP54
バッテリー6,000mAh
最大65W (Quick Charge 5.0/USB Power Delivery 3.0対応)
サイズ高さ:173mm
幅:77mm
奥行き:10.3mm
質量239g
主な付属品USB ACアダプターセット
SIMイジェクトピン
Aero Case
ユーザーマニュアル(兼製品保証書)

AeroActive Cooler 7が付属する上位なのかもモデルのROG Phone 7 Ultimateは、売り切れのため入荷未定。販売終了なのかも。

外観チェック

6.78インチで最大リフレッシュレート165Hzに対応したAMOLEDディスプレイ。一般的なスマホと比較すると、手に持った感じは大きく重量感もあります。上部ベゼルにスペースを確保し、LEDインジケーターとインカメラを搭載。カメラ性能は3,200万画素に向上した。セキュリティは、顔認証と画面内指紋認証に対応。

背面カメラは、広角、超広角、マクロの3眼。デザインは、上部の光沢ガラスと下部に高品質マットグラスを採用したツートンカラーでサラサラの質感は高級感がある。ROGロゴのAuraライトとラインが光るAuraグローの2か所のライティングに対応。光り方の設定は、ゲーム管理機能Armoury Crateから行える。

右側面に電源ボタンと音量調節ボタン。左右の端には超音波ボタンAirTriggersを搭載する。左側面には、AeroActive Cooler 7を接続するためのポゴピンとUSB Type-Cポート、SIMスロット。Type-Cは、充電と外部出力のDisplayPort Alternate Mode(DPモード)に対応する。

上部にはマイク穴があるのみ。受話レシーバーはスピーカーにもなっている。下部に、マイク穴、USB Type-Cポート、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック。スピーカーが受話レシーバーと同様の形状になっているフロントスピーカーというのも特徴。Type-Cが中央に配置されていないのは、内蔵しているスピーカーの位置が関係しているのだと思います。こちらポートはDisplayPort Alternate Mode(DPモード)は非対応。

付属しているAero Caseを装着すると、AuraライトとAuraグローの部分はしっかり開いています。他の付属品は、ユーザーマニュアル、65W充電器セット、SIMイジェクトピン。

レイトレーシング対応スマホ

レイトレーシングは、光線(レイ)を追跡(トレース)することによって、リアルな画像を生成する技術です。画像はPCゲームの例ですが、光の反射具合など、より現実に近い見え方をしているのでスライドし比較してみてください。これはROG ALLYを拡張して試しています。

レイトレーシングには高いグラフィックス能力が必要で、「Adreno 740」のGPUが組み込まれているSnapdragon 8 Gen 2が対応する。しかしながら、記事作成時スマホアプリでリリースされているものはないようです。レイトレーシング対応アプリが出てくるまで楽しみに待つのみ。

3DMark レイトレーシングテスト

対応しているゲームアプリは今のところはないですが、ベンチマークソフト3DMarkに「Solar Bay」というレイトレーシングテスト機能が追加されていました。Snapdragon 8 Gen 2を搭載しているスマホであれば実行できます。録画しながらだとスコアが落ちているので、録画していないときの実際のスコアは5357でした。比較対象がないため、これがどのくらいの数値になるかは対応デバイスが増えてからになるでしょう。

ROG Phone 7
ROG Phone 6

前モデルROG Phone 6でも試してみると、1世代前のSoCでは要件を満たしていないため実行できないようになっていた。ちなみにSnapdragon 8+ Gen 1を搭載したスマホで、内蔵GPUは「Adreno 730」のためレイトレーシング非対応。

ベンチマーク

機種
プロセッサー
ROG Phone 7
Snapdragon 8 Gen 2
ROG Phone 6
Snapdragon 8+ Gen 1
性能上昇率
Geekbench 5シングル:1438
マルチ:5022
シングル:1314
マルチ:4380
シングル:9.4%
マルチ:14.6%
3DMark
Wild Life Extreme
3702282431.1%
PCMark
for Android Benchmark
19186180846.0%

計測に使用したのは、メモリ16GB/ストレージ512GBモデル、システムモードはXモード。比較対象としてROG Phone 6のスコアと上昇率を算出してみました。公式の情報によると前モデルと比較して、CPU15%、GPU20%、電力効率15%上昇しているとのこと。計測するたびにスコアは変わるため参考値です。

1回目2回目3回目4回目5回目6回目
スコア161154316478811599471164378315974291645758
スコア差基準値+36338-12072+32240-14114+334215

AnTuTu Benchmark(v10.0.07-OB7)を6回連続して計測してみたところ面白い結果が出ました。3回目以降スコアが落ちたので、それ以降も下がるかと思いきや4回目と6回目はスコアを維持しています。背面は少し温かくなるくらいで、冷却効率も高いというのがうかがえる。専用の冷却クーラーAeroActive Cooler 7は付属していないし、別売りもしていないようなので、これだけパフォーマンスを維持してくれるのはありがたいです。

前モデルのAeroActive Cooler 6ならまだ別売りしていて、ROG Phone 7に接続できるようです。AeroActive Cooler 7のようなサブウーファーは搭載していないけれど、上位モードの「Xモード+」は使用可能とのこと。

ストレージベンチマーク

ROG Phone 7
ROG Phone 6

ストレージの性能もかなり向上しているようです。ベンチマークは、PCMarkのStorage 2.0で計測。スコアは54020、前モデルROG Phone 6 の40774と比較すると、13246も上がっているのを確認できた。

バッテリーテスト

PCMark の Work 3.0 battery life の計測結果です。アプリを起動するとXモードになってしまうので、Armoury Crateに追加してダイナミックモードで計測。本体設定などはほぼ初期値、画面リフレッシュレートの設定は自動。結果は15時間55分と十分だけれど、前モデルROG Phone 6の19時間22分と比較すると3時間27分も短くなっている。バッテリー残量20%までは13時間26分、ROG Phone 6は16時間20分でした。

急速充電の速度

付属している充電器は、65Wの急速充電に対応。バッテリー残量15%からどれくらいで充電できるか計測してみました。

充電時間電池残量回復量回復差
開始時15%0%0%
5分27%12%+12%
10分39%24%+12%
15分51%36%+12%
20分63%48%+12%
25分74%59%+11%
30分83%68%+9%
35分90%75%+7%
40分95%80%+5%
45分98%83%+3%

回復差の数値を見ると安定した充電が行われているのがわかる。6000mAhの大容量バッテリーでも、5分充電するだけで12%(720mAh)回復するのは快適。バッテリー設定には劣化を防ぐバッテリーケア機能もあり、予約充電や充電制限をしておくことで寿命を長くできます。駆動時間も長いので、80%以上充電しないように制限をかけてしまうのも良さそうです。

リバースチャージ対応

USB Type-Cケーブルでつなぐことで、ROG Phone 7本体をモバイルバッテリーのように使えるリバースチャージにも対応。他のスマホやワイヤレスイヤホンの充電にも使えます。ワイヤレス充電には非対応。

ゲーム機能の解説

ゲーム管理機能の「Armoury Crate」に追加しているアプリは、上部の左右どちらからでもいいので、内側にスワイプするとゲームアシストツール「Game Genie」を開けます。パフォーマンスの切り替えや録画機能、マクロを設定したり画面オフでも動かるバックグラウンドモードなど便利な機能がたくさんある。

横持ちのゲームであれば左右にある超音波ボタンAirTriggersが使えます。画面をタッチしなくても動作するジャイロスコープやモーションコントロールなどもあり、新機能として振動マッピングにまで対応した。使い方は別記事でまとめてあるので参考に。

特別な機能

右側面の上下にある超音波ボタンはゲーム以外にも機能を割り当てれられます。初期設定では両方のボタンを長押しすることでArmoury Crateを開く。押したときには、左側が青く右側が赤くアニメーション表示されるのもカッコいい。縦持ちの時には下側を握る操作でトリガーになるショートカットの割り当てに対応する。

その他、サイドバーを拡張するエッジツールや、背面ダブルタップに機能を割り当てることもできます。初期設定や使い方などは別記事でまとめてあるので参考に。

カメラ性能

左から5,000万画素の広角カメラ、1,300万画素の超広角カメラ、500万画素のマクロカメラ、フラッシュライト。インカメラは3,200万画素に向上しています。

カメラを起動しているときに、下にスワイプまたは矢印をタップすると設定パネルが開きます。カメラのモードによって内容は変わり、動画にすると解像度やフレームレート、手振れ補正など表示される。

シャッターボタンは右にスワイプすると、連写バーストショット。上にスワイプすると最大10秒のタイマーを使えます。長押ししている間は動画撮影になり、そのまま上にスワイプすると離しても録画を維持する。動画撮影時には、右上のアイコンをタップすると画面が暗くなり省電力モードで実行できます。

1倍、2倍、8倍で撮影。8倍ズームでは、手前の木はぼんやりしているけど塔の赤白チェックはしっかり表現されている。

左:通常撮影 右:ポートレート
左:通常撮影 右:ポートレート

撮影しているときは気づかなかったけど、ポートレートで撮ると明るさ補正が入るようです。

左:通常撮影 右:夜景モード

通常撮影と夜景モードでを比較すると明らかに光量が違う。白飛びも抑えられていてくっきり表示してくれた。

カメラ機能

アウトカメラインカメラ
写真4:3(50MP)
4:3 ●
16:9
1:1
全画面表示
4:3 ●
16:9
1:1
全画面表示
動画の解像度8K 24fps
4K 30/60fps
FHD 30●/60fps
HD 30/60fps
FHD 30●/60fps
HD 30/60fps
スローモーション4K 120fps
FHD 120/240fps●
HD 120/240/480fps
タイムラプス4K
FHD ●
HD
録画速度 30●/90/150/300×
動画の長さ 15●/20/30s/∞
ズーム写真:最大8倍
動画:最大4倍
その他機能
カメラモード
美人エフェクト
広角撮影
ポートレート
パノラマ
ライトトレイル
夜景
PROモード
PROビデオ
マクロ
美人エフェクト
ポートレート
夜景

※●が初期値

SIMの動作確認

SIMスロットは、表と裏にnanoサイズのSIMが入るデュアルSIMスロット。eSIMやmicroSDカードは非対応。いくつか通信会社のSIMを試してみました。

ほとんど初期設定されていたので、どの回線を選択してもAPN設定を追加することなく使えそうです。数年前に新規受付が終了している格安SIMまでしっかりありました。SIMを挿して、設定→ネットワークとインターネット→インターネット→SIM1もしくはSIM2→アクセスポイント名にてAPNを選択するだけで使えるようになります。

ゲームの動作確認

「Armoury Crate」の特集ページに、高リフレッシュレートやAirTriggersに対応したゲームを見つけることができます。ただし日本では対応していないアプリも含まれているため少し探しにくい。

ポケモンGO

Google Play 開発者サービス(AR)(旧ARCore)に対応しているため、AR+で遊ぶこともできます。また、ツインアプリにも対応し、画面分割やフローティング表示をすることで違うアカウントを同時に開いて遊ぶことも可能。

同じような歩く系ゲームのドラクエウォークなんかだと、ロックタッチモードやバックグラウンドモードが自動戦闘に便利そう。

原神

デフォルトのグラフィックス設定は中。これを最高にし、フレームレートを60FPSまで上げて1時間試してみました。システム温度は44℃まで上昇、画面は温かいけど高負荷設定でも問題なく遊べます。ただ電力消費が大きく、バッテリー残量は25%減少した。

PUBG

グラフィックの初期設定は、クオリティがHD、フレーム設定が高。クオリティは、ウルトラHDRの選択もできる。AirTriggersの機能として、端末を傾ける動作で照準を合わせられるジャイロスコープや、連射時に銃口が上がるのを調整するシューティングアシストなど使うと便利。

有線コントローラーの接続確認

動作確認純正ケース装着時パススルー充電
Razer Kishi V2
Backbone One×
サイズオーバー
GameSir X2 Pro-Xbox

ROG Phone 7を挟み込んで有線接続するゲームパッドの動作確認です。Razer Kishi V2は、ラバークッションを外してあげると純正ケース付きでも装着できます。Backbone Oneは、ROG Phone 7のサイズが大きくて接続できなかった。GameSir X2 Pro-Xboxは何も問題なし。

購入先

まとめ

前モデルROG Phone 6から、パフォーマンスや冷却効率、ストレージ速度などが向上している。重さや大きさが気にならなければ、普段使いにも便利な最強ゲーミングスマホです。これからリリースが予定されているレイトレーシング対応ゲームを楽しめるというのも魅力。

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