
全部入りゲーミングスマホ【ROG Phone 9】がさらに進化しています。ケースを装着するとフロントスピーカーになりゲーム体験が向上、それとeSIMにも対応した。
※貸出機によるレビューです。記事内にはアフィリエイトリンクも含みます。
スペック
カラー/型番 | ファントムブラック/ROG9-BK12R256 ストームホワイト/ROG9-WH12R256 |
プラットフォーム | Android 15 (ROG UI) |
プロセッサー | Snapdragon 8 Elite |
メモリ | 12GB |
ストレージ | 256GB |
ディスプレイ | 6.78 型 LTPO AMOLED ディスプレイ 2,400×1,080 ドット (フル HD+) リフレッシュレート最大 185Hz Corning Gorilla Glass Victus 2 |
アウトカメラ | 5,000 万画素 広角カメラ 1,300 万画素 超広角カメラ 500 万画素 マクロカメラ |
インカメラ | 3,200 万画素カメラ |
オーディオ | デュアルスピーカー マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック搭載 |
生体認証 | 顔認証 指紋認証(画面内) |
防水防塵 | IP65/IP68 |
NFC おサイフケータイ | 搭載 |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be (周波数帯域:2.4GHz/5GHz/6GHz) |
Bluetooth | 5.4 |
バッテリー | 5,800mAh 最大65W (Quick Charge 5.0/USB Power Delivery 3.0対応) ワイヤレス充電対応 |
サイズ | 高さ:163.8mm 幅:77mm 奥行き:8.9mm |
重さ | 227g |
付属品 | USB AC アダプターセット SIM イジェクトピン クリアケース(透明マットブラック仕上げ) ユーザーマニュアル (兼製品保証書) |
価格 | 159,800円 |
外観チェック


前モデルと同じサイズの6.78インチディスプレイ。最大リフレッシュレートが185Hzに向上しています。背面はマット仕上げで指紋が付きにくい。今回ROGロゴは光らず、ミニLEDでアニメーションを表示するAniMe Visionに対応しています。


上部にはマイク穴があるのみ。下部に、マイク穴、USB Type-C、SIMスロット、スピーカー、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック。


左側面に、充電やAeroActive Cooler X Proの接続に対応するUSB Type-C。右側面の両端に超音波ボタン、マイク穴、電源ボタン、音量調節ボタン。


左右にある凹凸の部分が超音波ボタン。物理的な押し心地はなく、バイブによるフィードバックで違和感のない操作が可能です。


付属品は、少し透けている黒いハードケース、ユーザーマニュアル、SIM イジェクトピン、USB AC アダプターセット(65W)、USB Type-C to Cケーブル。SIMスロットは表裏に2枚入ります。物理SIMに加え、やっとeSIMにも対応してくれました。


AniMe Visionは85個のLEDを搭載し、簡単なアニメーションを表示できます。設定はArmoury Crateのコンソールにあり、カメラ撮影時のカウントダウン表示などにも対応している。付属している黒いハードケースを装着しても透けて見えます。
※ROG Phone 9 ProとPro Editionのモデルには、648個のLEDを搭載し、複雑な文字の表示やカスタムGIFファイルのアップロードなどカスタマイズに対応しています。
ケース装着でフロントスピーカー復活


ケースの下側には少し隙間があり、装着するとスピーカーから出る音を前側に聞こえるようになっています。上部は受話口から再生されるため通常。ROG Phone 8からフロントスピーカーが廃止されてしまったのをケースのデザインで補っている。

設定にオーディオリダイレクトがあり、初期設定でオンになっています。最適化してくれる機能で、桁違いに音質が変わるわけではないです。そのためオフにしていた場合でも、ケースを装着すればフロントスピーカーのように聞こえます。
対応するケースは、付属しているクリアケース、Pro Editionに付属するクーラー装着用のAero Case、別売りの液冷システムを内蔵したROG Chill Case。
AniMe Vision

ROG Phone 9(スタンダードモデル)では、背面にある85個のLEDでアニメーションを点灯できます。初期設定ではオフになっているので、Armoury Crateのコンソールから有効化。時間を指定した消灯タイマーや、別のROGユーザーと送受信して設定できるアニメーションをアンロックする機能もある。

詳細設定から点灯させるエフェクトを選択できます。10個の項目それぞれでカスタマイズでき、手書きや著名、インポート(167×48 GIFファイル10MB以下のみ)にも対応する。
- 音楽再生時
- 電話の着信時
- 通知を受信時
- 端末の充電時
- 画面オン時
- 画面オフ時
- 写真撮影時
- カウントダウン
- 録画中
- ゲームプレイ時
ベンチマーク

機種 プロセッサー メモリ | ROG Phone 9 Snapdragon 8 Elite 12GB | ROG Phone 8 Snapdragon 8 Gen 3 16GB |
Geekbench 6 | シングル:3179 マルチ:10186 | シングル:2252 マルチ:7237 |
3DMark Solar Bay | 9486 | 8975 |
PCMark for Android Benchmark | 29412 | 21350 |
システムモードはXモードで計測。前モデルと比較して大きくスコアが上昇しています。

- 2884514:Xモード
- 1865155:ダイナミック
- 1691939:超省電力
AnTuTu Benchmark(v10.4.5)を、システムモードごとに計測。Xモードは300万点にも届きそうなスコア。ダイナミックモードや省電力モードでも、2世代前のSnapdragon 8 Gen 2以上のスコアが出ています。
バッテリーテスト

PCMark の Work 3.0 battery lifeを計測。条件は、リフレッシュレート自動、画面輝度100%、音量0、システムモードはダイナミック。結果は21時間53分、バッテリー残量20%までの実行時間は、19時間程度。前モデルからバッテリー容量も増えているため駆動時間も延びている。
急速充電速度
付属している65W充電器を使い、バッテリー残量15%まで減らした状態からどのくらいで充電できるか計測してみました。
充電時間 | 電池残量 | 回復量 | 回復差 |
開始時 | 15% | 0% | 0% |
15分 | 55% | 40% | +40% |
30分 | 88% | 73% | +33% |
45分弱 | 100% | 85% | +12% |
15分ごとに確認し、45分経過前に100%になっています。
カメラ性能

アウトカメラは、5,000万画素の広角カメラ、1,300万画素の超広角カメラ、500万画素のマクロカメラ。広角カメラに搭載している6軸のジンバルモジュールは、先代モデルと比較して3度→5度に強化された。インカメラは、3,200万画素。
ROG Phone 9のみ、望遠カメラではなくマクロカメラになってしまったのは残念なところ。ROG Phone 9 Pro とPro Editionモデルでは、従来通りの望遠カメラを搭載しています。

プレビュー画面下の0.7で画角120度の超広角撮影、ズーム撮影は最大8倍。上部の矢印をタップするか下にスワイプで設定パネルが開きます。
シャッターボタンは、上にスワイプでタイマー撮影、右にスワイプで最大100枚の連続撮影ができるバーストショット、長押しで動画撮影がに対応する。

動画撮影モードの右下にオーディオ効果があり、風切り音の軽減機能もあります。設定パネルにある手振れ補正は、最適な画角を自動調整してくれる「Adaptive」と、運動中や揺れが多い場合に適した「HyperSteady」に対応。

撮影モードには、映画のように背景をぼかして被写体にフォーカスする「ポートレート動画」、スピード感のある流し撮り写真を撮影できる「AI流し撮り」などがあります。その他に夜景やライトトレイルモードなどもあり、右上のペンアイコンから配置のカスタマイズも可能。

カメラ設定に、初期設定でオフになっている機能があります。
- AirTriggerシャッターボタン:AirTriggerを押して撮影
- スタビライザーガイド:中央にガイド表示
- スリープ時のショートカット:スリープ時に音量ボタンを2回押す動作
AirTriggerでカメラのような撮影ができるようになったのは便利です。これは横向きで撮影するときのみ機能します。ただし反応が良いため、誤って撮影することが多いならオフのままで。




30倍の望遠レンズには非対応となってしまったのは残念だけれど、使用頻度が少なければ8倍ズームでも十分かもしれない。もし望遠を重視するなら、ROG Phone 9 ProもしくはPro Editionを選ぶこと。
カメラ機能
アウトカメラ | インカメラ | |
写真 | 4:3(50MP) 4:3 ● 16:9 1:1 全画面表示 超広角 8倍ズーム AIビューティ | 4:3 ● 16:9 1:1 全画面表示 超広角 AIビューティ |
動画 | 8K 30fps 4K 30/60fps FHD 30●/60fps HD 30/60fps 超広角 最大4倍ズーム 風切り音の軽減 手振れ補正 | FHD 30fps● HD 30/60fps 風切り音の軽減 手振れ補正(ノーマル) |
ポートレート動画 | FHD● 4K 風切り音の軽減 手振れ補正(ノーマル) | ー |
スローモーション | 4K 120fps FHD 120/240fps● HD 120/240/480fps 最大4倍ズーム | ー |
タイムラプス | 4K FHD ● HD 録画速度 30●/90/150/300× 動画の長さ 15●/20/30s/∞ オートズームイン/アウト対応 超広角 最大4倍ズーム 手振れ補正(ノーマル) | ー |
その他機能 カメラモード | ポートレート(美人エフェクト) AI流し撮り パノラマ ライトトレイル 夜景(最大8倍ズーム) マクロ PROモード PROビデオ | ポートレート(美人エフェクト) 夜景 |
※●が初期値
AIアシスト機能

ゲームのアシストツール「Game Genie」にAIを活用した機能があり、対応しているアプリのみ表示されます。
- X Sense
- AI Grabber
- X キャプチャー
X Sense
AI認識エンジンによるプレイヤー支援機能で、ゲームにより対応している機能が違います。
原神


- 自動ピックアップ:アイテムの自動取得
- 自動実行:前方に自動歩行
- 会話スキップ:会話シーンをスキップ
- クイックエスケープ:フリーズ時に解除の自動連打
原神では4つの機能が使えます。特にアイテムを取るのが楽になる「自動ピックアップ」は一度有効化するとやめられない。
崩壊:スターレイル

崩壊:スターレイルでは、会話スキップ機能のみ対応。
アリーナ・オブ・ヴァラー


- 自動的にスキルを追加:スキル強化の自働化
- 敵を倒したときのエフェクト:画面の周囲を光らせる
- ジャングルに各モンスターバフが出現:出現時にポップアップ通知
アリーナ・オブ・ヴァラーでは、2つの機能とバフモンスターの出現通知が7つ。


自動的にスキルを追加は、設定(歯車アイコン)からスキルをアップグレードする順番を指定して自動化します。


バフモンスターの出現ポップアップは、右上メニューのバブルスタイルからカスタマイズもできます。
モバイル·レジェンド

アリーナ・オブ・ヴァラーと同様の機能があり、バフモンスターは4種類のみ。
リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト

これもアリーナ・オブ・ヴァラーと同様の機能。少し試してみたけれど、このゲームでは動作の確認ができなかった。β版なのでそのうち改善されるかも。
AI Grabber

ゲーム画面からフレームで選択した範囲をテキスト認識してくれる機能で、コピーやウェブで検索を行えます。新たに翻訳機能も追加された。

Game GenieのツールパネルにあるAI Grabberをタップし、テキストを範囲選択すると認識したテキストが表示されます。右上の□アイコンで全選択、その左にある「文A」アイコンで翻訳。単語を選択してコピーや検索するのには使えるけど、文章を丸ごと翻訳するのには向いてない。
X キャプチャー

特別なイベント時に自動的に録画してくれる機能です。確認できた対応ゲームは以下の3つ。
- アリーナ・オブ・ヴァラー
- 原神
- 崩壊:スターレイル
アリーナ・オブ・ヴァラーでは、殺人クリップ、死亡クリップ、勝利の瞬間に対応。原神と崩壊:スターレイルでは、ウィッシュクリップ(ガチャの録画)のみ。

アリーナ・オブ・ヴァラーで試してみると、1回のバトルで15個の自動撮影されました。動画の長さは9秒~16秒程度の短いものです。以前ROG Phone 8で試したときにはうまく録画できなかったのですが、しっかり改善されています。

ゲーム全録画した場合には、再生時にイベントマーカーが表示され、タップでジャンプします。
ゲームの動作確認
ゲームの設定や有線コントローラーの動作確認について。
ポケモンGO

ポケモンGOはAR機能にも対応。ツインアプリで複製すると、異なるアカウントで同時に動かすこともできます。
War Thunder Mobile

War Thunder Mobileでは、光の屈折や陰影などをリアルに再現するレイトレーシングに対応できます。ただ画面が小さいと違いは分かりにくい。
PUBG

PUBGのグラフィックス初期設定は、クオリティがHD、フレームレートが高。クオリティをスムーズにするとフレームレートはUltra Extremeの選択ができ120fps出せます。
有線コントローラーの接続確認

ASUSのモバイルコントローラーROG Tessenと、USB Type-Cで接続できる有線コントローラー6種類を試してみました。製品詳細については各レビュー記事を参考に。
レビュー記事リンク | 動作確認 | 純正ケース装着 | パススルー充電 |
ROG Tessen | ○ | ○ | 19W |
GameSir G8 Galileo | ○ | ○ | 20W |
GameSir X2s | ○ | 不安定 | 20W |
GameSir X2 Pro-Xbox | ○ | 不安定 | 17W |
Razer Kishi V2 | ○ | 不安定 | 11W |
Backbone One | ○ | × | 20W |
Leadjoy M1C+ | ○ | ○ | 20W |
すべてのコントローラーで動作確認できました。GameSir X2sについては、使えるけどType-C端子が左側についているため、充電端子が真ん中ではないROG Phoneシリーズには向かない。
ASUS Store限定キャンペーン
①購入者様全員にROG Archer Carry Bag \3,480(税込)を無料でプレゼント!
②ROG Phone 9シリーズ対応アクセサリー4種を、同時購入でそれぞれ15%OFF !
対象製品:ROG_AEROACTIVEX_PRO / ROG_AEROACTIVEX_V2 / ROG9_CHILL_CASE / ROG9_SCREEN_GLASS
※数量限定、なくなり次第終了
※アクセサリーは、本体購入時に同時にお会計ください
まとめ
ケース装着が必要だけれど、デュアルフロントスピーカーが復活したのはうれしい進化でした。横持ちでゲームをするときに、スピーカーを手で塞いでしまうこともないです。それとeSIMに対応してくれたのもありがたいですね。
上位モデルの「ROG Phone 9 Pro Edition」(メモリ24GB、ストレージ1TB)は、専用の冷却クーラーAeroActive Cooler X Proもセットになっています。いつも在庫があるだけの売り切りとなり再入荷はしない傾向です。ASUS Store限定キャンペーンも対象。
Amazonで販売しているのはEditionモデルです。「ROG Phone 9 Pro」単体はau専売(メモリ16GB、ストレージ512TB)となります。
コメント