Armoury CrateのGPUモード「Ultimate」と「スタンダード」ベンチマーク比較

ROG製品のPC管理ソフトArmoury Crateには4つのGPUモードがあります。「Ultimate」と「スタンダード」で、どのくらいの違いがあるのか比較してみました。

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GPUモードについて

検証に使用したのはROG Strix SCAR 18 G834JYで、NVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop GPUを搭載したハイエンドモデル。GPUモードは4つ。Ultimateとスタンダードに切り替えるには再起動が必要。エコモードと最適化の切り替えは、Ultimateから直接はできないため、一度スタンダードモードにしてから行う。

以下はArmoury Crate内にある解説だけど、ちょっとわかりにくいか。ディスクリートGPUがRTX 4090 Laptopを使用するってことです。今回はUltimateとスタンダードでベンチマーク結果がどの程度変わるのか調べてみます。

Ultimate

グラフィックスの処理遅延を可能な限り低く抑え、ゲームやその他の負荷の高い作業で最高のパフォーマンスが得られます。このモードを使用するとノートパソコンの消費電力が大幅に増加し、バッテリー駆動時間が短くなるため、ノートパソコンをACアダプターに接続し電力供給された状態にして頂くことを推奨します。

スタンダード

MsHybridとも呼ばれます。負荷の高いアプリではディスクリートGPUに、その他の作業ではCPU内蔵のGPUに自動的に切り替わります。こちらにより、ゲーム時には良好なパフォーマンスが得られ、負荷の高くない作業時には長時間のバッテリー駆動が可能となります。

エコモード

ディスクリートGPUを完全に無効化することで、最大限の省エネ、低温度、低ノイズを実現します。CPU内蔵のGPUを使用しゲームプレイできますが、パフォーマンスは大幅に低下します。

最適化

ACアダプターを使用している場合、負荷の高いアプリではディスクリートGPUに、その他の作業ではCPU内蔵のGPUに自動的に切り替わります。こちらにより、ゲーム時には良好なパフォーマンスが得られ、負荷の高くない作業時には長時間のバッテリー駆動が可能となります。バッテリー電源を使用している場合、ディスクリートGPUは自動的に無効になり、バッテリー駆動時間を最大限に延ばすことができます。

ファンモードについて

ファンモードは5つあり、計測に使ったのは3つのモード。Tuboとパフォーマンス、サイレントはパフォーマンスが下がるため参考値として。

Windows

選択した電源プランで、Windowsの初期設定を使用します。これらのオプションは、「設定」>「システム」>「電源とスリープ」で変更することができます。

サイレント

CPUおよびGPUの電力を制限しつつ、ノイズレベルを非常に静かに保ちます。2021年のモデル以降では、0dbのワークロードでファンを完全にオフにします。プレゼンテーション、映画。カジュアルなライトゲーミングなどに最適です。

パフォーマンス

様々な場面に対処可能で、性能、温度、ノイズのバランスを取ります。

Turbo

CPUおよびGPUへの電力供給およびファンからのエアフローを最大化し、パフォーマンスを提供します。

手動

使用状況及び環境に合わせてファンプロファイルを作成いただけます。

ベンチマーク

3DMark Speed Way

「Speed Way」のエンジンは、DirectX 12 Ultimateがレイトレーシング対応ゲームにもたらす新しいパフォーマンスの最適化を実証するために構築されています。Ultimateとスタンダードで大きく違いは出ないが、サイレントにすると極端にスコアが落ちるようです。

3DMark Time Spy

Time Spyでは、誤差の範囲かもしれないけど、パフォーマンスではスタンダードの方がスコアが高くなっている。

サイバーパンク2077

サイバーパンクでは、解像度 2560×1600、クイックプリセットを「レイトレーシング:オーバードライブ」にし、DLSS Frame Generationをオンにて計測。パフォーマンスとサイレントでスタンダードの方が良い結果になった。

BLUE PROTOCOL

BLUE PROTOCOLでは、1707×1067 最高画質 仮想フルスクリーンモードで計測。ここでもパフォーマンスとサイレントでスタンダードの方が良い結果になっている。解像度が低いせいもあり、サイレントモードでも極めて快適というスコアが出ています。

ファンモードが重要

ベンチマークの結果からして、GPUモードよりもファンモードが重要ということになります。UltimateでもファンモードをTurboにしないと性能を発揮しきれないということですね。なるべくファンの音を抑えたいなら、パフォーマンスとスタンダードもしくは最適化というスタンスでも良さそう。

Armoury Crateのシナリオプロファイルは、ゲームごとに作成しておけば起動したときに自動的にファンモードを切り替えてくれます。重たいゲームはTurboにし、軽いゲームならパフォーマンスやサイレントにするなど。カスタマイズしておけば毎回切り替える必要はなくなる。

GPUモードの切り替えは再起動が必要になるため、シナリオプロファイルの設定はないです。

ディスプレイモードを管理する

GPUモードをUltimate以外で使うときには、Nvidia コントロールパネルのディスプレイモードはOptimusにしておく。設定していない場合、エコモードや最適化に変更するときに、ポップアップ通知で「Optimusに設定してください」と表示されます。

まとめ

Armoury CrateのGPUモード「Ultimate」と「スタンダード」を比較してみたところ、ベンチマークスコアは大きくは変わらないという結果でした。切り替えには再起動が必要なため、常時ACアダプターを挿したまま使うなら「Ultimate」、バッテリー駆動で頻繁に使うなら「スタンダード」や「最適化」にしておくと良さそうです。

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