Lenovoのゲーミングデスクトップ「Legion Tower 7i Gen 8」のレビューです。ハイパフォーマンスな構成でも静音性に優れた大型タワー。
※製品貸出によりレビューをしています。記事内にはアフィリエイトリンクも含みます。
スペック
製品番号 | 90V7001PJM |
OS | Windows 11 Home 64bit |
CPU | インテル Core i7-13700KF プロセッサー |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X |
メインメモリ | 32GB (16GB x 2)最大128GB |
ストレージ構成 SSD+HDD | SSD:2TB (PCIe NVMe/M.2) HDD:2TB (7200rpm/シリアル ATA/3.5 インチ) |
通信機能 | LAN:1000BASE-T/2.5GBASE-T Wi-Fi 6E 対応 (IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n 準拠) Bluetooth v5.2 |
本体寸法 | 約 211 x 452 x 477mm(幅×奥行×高さ) |
本体質量 | 約 15kg (最大構成時) |
価格 | 488,840円 |
レビューしているのは型番:90V7001PJM モデルで、この構成での販売は終了しているようです。Lenovoの公式サイトで扱っているのはカスタマイズモデルになります。
外観チェック
正面はLEGIONのシンボルマークが編み込まれているようなデザインで、内部にCPU水冷クーラーのファンが3つ配置されている。側面のガラスカバーは、背面にある上下のネジを外してスライドさせると外せます。ネジは強く締めなければ手で回せるため、ツールレスでメンテナンスができる。
内部CPUクーラー右側にメモリのスロットが4つ(空2つ)、CPUの下とグラフィックボードの下側に、サーマルパッドのついたM.2の空スロットが2つある。メインのSSDはグラフィックボードの奥側にあるようです。
背面に、USB 2.0 x 2、LEDスイッチ、USB 3.2 Gen1 x 2、USB3.2 Gen2x2 Type-C、USB3.2 Gen2、USB 3.2 Gen1 x 2、イーサネットコネクター、オーディオポート、HDMI 2.1a、DisplayPort 1.4a x 3、電源コネクタ。
LEDスイッチはオンオフだけでなく、操作後にもう一度押すとLEGIONのロゴのみ光るようにできる。操作から時間を空けると全オフ全オンの切り替わりになるようです。グラフィックボードの消灯には非対応。
右側面も同様に、背面にある上下のネジを外してスライドさせると外せます。下側に3.5インチの拡張ストレージベイが2つあり、1スロット空いている。電源ユニットは850W/80PLUS GOLDを搭載。
上部に、電源ボタン、マイクロホン、イヤホン、USB 2.0 x 2、USB 3.2 Gen1 x 2。小物を置けるスペースがあり、内部には2つの排気ファン。底面には電源用の防塵フィルターがあり、メンテナンスは固定してあるネジを外す必要がある。
冷却エアフロー
CPUクーラーは簡易水冷式。ラジエーターが前側に配置され3つのファンで吸気したのを、上部の2つと背面の1つのファンで排気するエアフローとなっています。ファンの大きさはどれも120mmと大型で、比較的に静かな動作する。
ベンチマーク
サーマルモードを、パフォーマン変更できるようになっています。ス/バランス/静音の変更できるようになっています。
Cinebench R23
パフォーマンス | バランス | 静音 | |
マルチコア | 29878 | 28212 | 27097 |
シングルコア | 2070 | 2074 | 2057 |
3DMark
- Speed Way:7261
- Time Spy:25496
- Solar Bay:135901
サーマルモードはパフォーマンスで計測。
ファイナルファンタジーXV
標準品質 | 高品質 | |
1920×1080 | 23277 非常に快適 | 21404 非常に快適 |
3840×2160 | 13785 非常に快適 | 11342 とても快適 |
サーマルモードはパフォーマンスで計測。
CrystalDiskMark
CドライブはSSDで高速。DドライブはHDDのため速くはない。
ゲームのロード時間
シーン1: 002.010sec
シーン2: 005.522sec
シーン3: 005.843sec
シーン4: 002.072sec
シーン5: 001.701sec
シーン6: 000.935sec
シーン7: 000.970sec
合計: 019.053sec
FORSPOKENのベンチマークにてゲームのロード時間を計測。
DLSS比較
DLSSオフ | DLSSオン | |
サイバーパンク2077 | 92.82 | 149.06 |
F1® 22 | 191 | 286 |
HITMAN 3 | 59.99 | 206.80 |
サーマルモードはパフォーマンスで計測。解像度は1920×1080、DLSSフレーム生成(DLSS 3)のオンオフを切り替えて、フレームレートがどのくらい変わるか比較しています。プリセットや設定はそれぞれ高め。
- サイバーパンク2077:レイトレーシング:オーバードライブ
- F1® 22:超高
- HITMAN 3:初期設定からレイトレーシングをすべてオン
Blender
サーマルモードはパフォーマンスで計測。Blender 4.0.0のスコアは8513.05。ちなみにBlender 3.6.0だと9764.49というスコア。
AI画像生成速度
AI画像生成ができる「Stable Diffusion web UI」にて、画像1枚の生成速度はどれくらいか調べてみました。サイズは512×512と1536×1024、Sampling methodやSampling Stepsによって生成速度が変わるので参考に。サーマルモードはパフォーマンスで実行しています。
512×512 | Sampling Steps 20 | Sampling Steps 40 |
Sampling method DPM++ 2M Karras | 3.6秒 | 6.6秒 |
Sampling method DPM++ 2S a Karras | 6.2秒 | 12.1秒 |
1536×1024 | Sampling Steps 20 | Sampling Steps 40 |
Sampling method DPM++ 2M Karras | 22.6秒 | 42.5秒 |
Sampling method DPM++ 2S a Karras | 41.2秒 | 1分22秒 |
アニメーション生成
AnimateDiffのアニメーション生成時間も調べました。初期設定のまま16枚2秒の動画です。
512×512 | Sampling Steps 20 | Sampling Steps 40 |
Sampling method DPM++ 2M Karras | 35.2秒 | 52.4秒 |
Sampling method DPM++ 2S a Karras | 50.2秒 | 1分34秒 |
Lenovo Vantage
ユーティリティソフト「Lenovo Vantage」にいろいろな便利機能が搭載されています。CPU・GPU ・SSDの使用状況、システムツール、右側にはサーマルモードやCPU/GPのクロックアップ、下にスクロールするとライティング設定などがある。
サーマル・モード
右側のサーマル・モード設定からファンのモードを変更できます。初期設定ではパフォーマンス・モードで、バランス・モードや静音モードの選択も可能。
CPU/GPUクロックアップ
クロックアップにて、CPUとGPUの高度なカスタムパラメーターを設定できます。ただし、保証が適用されなくなるようなので関連する技術的な知識とリスクを理解してから使用すること。クロックアップを両方オンにしてみると、初期設定のままで多少ベンチマークスコアは上昇した。
ネットワーク・ブースト
ネットワークブーストを有効にするとゲームの通信が自動的に最優先になります。ゲーム中に他のアプリも使うときには最大で5つまで追加して優先できる。
自動クローズ
自動クローズは、ゲーム開始時に閉じるアプリを設定できます。設定するときには開いているアプリが表示されるため、起動させてから選択すること。
システムツール
下にスクロールするとシステム・ツールという項目があり、右側には照明のカスタマイズ。
- システムアップデート
- 電源
- Legion Arena
- メディア
- ハードウェア・スキャン
- Nahimic
Legion Arena
Legion Arenaは異なるプラットフォームのゲームを管理できるライブラリ機能。
Nahimic
Nahimicはオーディオ体験を向上してくれるソフトウェア。バーチャルサラウンドやバスブースト、音声の強調や鮮明度などをカスタマイズできます。Easy Surroundではリアスピーカーを追加して臨場感のあるサウンド体験ができたり、音の出ている方向を視覚的に認識できるサウンドトラッカーの機能もある。
照明のカスタマイズ
照明のカスタマイズでは、プロファイルを3つ、ライティングは6か所に分かれています。
- 内部ライティング
- リアファン
- CPUクーラー
- フロントファン
- トップファン
- LEGIONロゴ
このカスタマイズは光り方の設定になります。本体背面にあるライティングスイッチとは違い、Offにすると一括オフになるだけ。LEGIONのロゴだけ光らせたい場合には個別に設定する必要がある。またグラフィックボードのライティングには対応していない。
カスタマイズモデル
レビューしたのは製品番号:90V7001PJMモデルになり、すでに販売は終了しているようです。記事作成時に購入できるのは、構成を変えられるカスタマイズモデル(製品番号:90V7CTO1WWJP7)で、第14世代のCPUを搭載しています。
まとめ
ハイスペックな構成ながら静音性の優れたゲーミングデスクトップでした。ただ価格はそれなりにするので、性能を妥協したくない人向け。ゲームだけでなくクリエイター用途にも活躍する。
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