
LenovoのCopilot+PC「ThinkPad T14s Gen 6 Snapdragon」のレビューです。これまでに計測した中で最も長時間駆動するモバイルノートPCでした。
※貸出機によるレビューです。記事内にはアフィリエイトリンクも含みます。
スペック
型番 | 21N1001CJP |
OS | Windows 11 Pro 64bit (日本語版) |
プロセッサー | Snapdragon® X Elite X1E-78-100 |
メインメモリ | 32GB |
SSD | 512GB (PCIe NVMe OPAL2.0 対応) |
ディスプレイ | 14.0 型 WUXGA IPS 液晶 1920×1200 ドット(16:10) タッチ非対応 光沢なし |
本体寸法 (W×D×H)mm | 約 313.6×219.4×16.9mm |
本体質量 | 約 1.24kg |
価格 | 418,000円 |
Lenovo/レノボ公式オンラインストア直販モデルでは、202,928円~カスタマイズできます。
外観チェック


Snapdragon X Elite を搭載したARM版の14インチAIパソコン。天板上部にあるThinkPadロゴは、使用時にiの部分が赤く点灯し、天板を閉じたスリープ状態では点滅します。全体的にマットな質感で、指紋がつきやすい。


アスペクト比16:10の非光沢液晶紙スプレイ。カメラには物理的に遮断するスライド式のプライバシーシールドを搭載。キーボード両サイドにスピーカー、中央の赤いのはマウスカーソルを動かせるTrackPoint、右上の電源ボタンは指紋センサーになっています。トラックパッドの中央のボタンは、TrackPointの組み合わせで画面スクロールに対応する。


モバイルノートとしては天板は少し厚みがあり、片手では開きにくい。左側面に、USB4 (Video-out 対応)×2、HDMI、マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャックコンボジャック。右側面に、USB 3.2 Gen 1、USB 3.2 Gen1 (Powered USB)、ケーブルロックスロット。天板は180度開きます。


底面に、吸気口がありディスプレイ側に排出。ACアダプターは65W、ケーブルが太くないのはありがたい。
Lenovo Commercial Vantage

複数の機能を管理できるユーティリティソフト「Lenovo Commercial Vantage」がプリインストールされています。起動するとダッシュボードが開くので、右上のデバイスからいろんな機能にアクセスします。

デバイス設定→電源→バッテリー設定に、バッテリー充電のしきい値があます。指定した値を下回った時に充電を開始するのと、充電を停止する値を設定しておくことでバッテリーの負担を減らし寿命を長くしてれる機能です。

入力およびアクセサリに、キーボードの最上部行の機能があります。初期設定では特殊機能が割り当てられていて、ファンクションキーの機能を使うならここで切り替えるかFnキーを押しながら対応する。

特殊機能が有効になっているときにはF1キーのLEDが点灯しています。
- F1:ミュート
- F2:音量ダウン
- F3:音量アップ
- F4:マイクのオンオフ
- F5:画面輝度を下げる
- F6:画面輝度を上げる
- F7:スクリーン操作
- F8:ファンモードの切り替え
- F9:プリントスクリーン(PrtSc)
- F10:Snipping Toolの起動
- F11:スマートフォン連携
- F12:ユーザー定義キー
キーボードのバックライトは、Fn+Spaceキーで切り替え。

FnキーとCtlキーの機能入れ替えや、F4ミュート・キーのデバイス制御設定もあります。ユーザー定義キーは4つの割り当てが可能。
- アプリケーションやファイルを開く
- ウェブサイトを開く
- キー・シーケンスを起動する
- テキストを入力

キーボード中央のTrackPointをダブルクリックするとクイックメニューが使えます。誤操作が嫌な場合には、Fn+Gキーで無効化もできる。本体設定→Bluetoothとデバイス→マウス→TrackPointの設定もあります。
AI機能

ゲームのレンダリング解像度を自動的に下げてフレームレートを向上させる「自動スーパー解像度」をサイバーパンクで試してみました。解像度1024×768で、平均31.37とあまり良いスコアは出なかった。実際にプレイしてみてもカクツクがあり、ストレスなしのプレイはできなそうです。同じSnapdragon X Elite X1E-78-100を搭載しているLenovo Yoga Slim 7x Gen 9の方がパフォーマンスは良いようだ。
画像生成AIの「Cocreator」や「Image Creator」の機能については別記事を参考に。
ベンチマーク
電源モード | 最適なパフォーマンス | バランス | 最適な電力高率 |
Cinebench 2024 | マルチ:832 シングル:106 | マルチ:744 シングル:107 | マルチ:464 シングル:76 |
Cinebench R23 | マルチ:9533 シングル:1129 | マルチ:8450 シングル:1116 | マルチ:5413 シングル:814 |
Geekbench 6 | マルチ:14257 シングル:2427 OpenCL:20171 Vulkan:28200 | マルチ:14112 シングル:2421 OpenCL:19262 Vulkan:27323 | マルチ:8704 シングル:1729 OpenCL:19029 Vulkan:27270 |
3DMark Steel Nomad Light | 2160 | 2094 | 2089 |
3DMark Solar Bay | 10866 | 10204 | 10129 |
3DMark Night Raid | 28784 | 26257 | 24146 |
電源に接続ではなくバッテリー駆動にて計測しています。電源モードは、F8キーで切り替えが可能。
CrystalDiskMark

SSDは、読み込み 5064.56MB/s、書き込み 3893.34MB/sというストレスのない快適な速度。
バッテリーテスト
YouTubeの2160p60(4K)動画を、画面輝度100%、音量0でストリーミング再生してどれくらい持つか計測してみました。
電池残量 | 減少差 | |
1時間 | 96% | -4% |
2時間 | 90% | -6% |
3時間 | 84% | -6% |
4時間 | 78% | -6% |
5時間 | 73% | -5% |
6時間 | 68% | -5% |
7時間 | 62% | -6% |
8時間 | 57% | -5% |
9時間 | 51% | -6% |
10時間 | 46% | -5% |
11時間 | 40% | -6% |
12時間 | 35% | -5% |
13時間 | 29% | -6% |
14時間 | 23% | -6% |
15時間 | 15% | -8% |
16時間 | 6% | -9% |
後半の減り方は多かったけれど、だいたい1時間で5~6%しか減少しなかった。最終的には16時間以上の再生ができ、今まで計測した中では一番長く駆動しています。
急速充電の時間計測
電池残量5%まで減らした状態から、付属の65W充電器でどのくらい時間がかかるか計測。
残量表示 | 回復差 | |
開始時 | 5% | 0% |
15分 | 27% | 22% |
30分 | 50% | 23% |
45分 | 68% | 18% |
1時間 | 84% | 16% |
1時間15分 | 93% | 9% |
1時間30分 | 97% | 4% |
1時間45分 | 99% | 2% |
100%に近付くとゆっくり充電されます。駆動時間は長いため、Lenovo Commercial Vantageにてバッテリー充電のしきい値を有効にしておくのが良さそうだ。
まとめ
これまでにレビューしてきた中で一番駆動時間の長いノートパソコンでした。持ち運ぶことが多いなら、かなり強力なパートナーになるでしょう。あえて残念なところを上げるとするなら、指紋がつきやすいのと片手では開きにくいところでしょうか。
Lenovo/レノボ公式オンラインストア直販モデルでは、202,928円~カスタマイズできます。
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