Snapdragon X Elite搭載「Copilot+PC」で使えるAI機能をいろいろ試してみました。検証に使ったのは「ASUS Vivobook S 15 S5507Q」です。
※貸出機によるレビューになります。記事内にはアフィリエイトリンクも含みます。
Cocreator
標準搭載されているペイントアプリを起動すると、右上(レイヤーの隣)にAIの力を借りてアートワークを作成する「Cocreator」があります。
検証に使った「ASUS Vivobook S 15 S5507QA」は、タッチ非対応のためタッチパッドで簡単に猫っぽい絵をかいてみました。Cocreator有効にしてスクロールすると、作成する画像の説明にテキストプロンプトの入力とスライドバーで創造性を調整できます。
創造性は6~95の間で設定でき、小さいほど描いた絵に近く、大きくしすぎると補助の域を超えたオリジナルな生成も可能。スライドバーを少しずらしてあげるだけで、落書きがのクオリティが良くなっていきます。
創造性を高くすることで、クオリティがすごいのも生成できたが、耳の部分が描かれないという現象になった。書き直せばよいのだけど、キャンバスの位置をずらして生成しなおすとで改善できたので参考にしてみてください。
スタイルは5つ用意されています。
- 水彩
- 油絵
- インクスケッチ
- アニメ
- ピクセルアート
生成したものをクリックすると左側のキャンバスに移動できます。移動後は選択された状態になっているため、ツールをタップするなど選択を外してあげることで、さらにAI生成が可能になる。書き足してもいいし、アニメなど違うスタイルで生成しなおしても面白かったです。
アニメからピクセルアートで生成するとこんな感じ。
Image Creator
Windowsに標準搭載されているフォトアプリに「Image Creator」が追加されています。テキストプロンプトを入力したり、用意されているタイルをクリックするだけでも良く、そこからさらに追加指示を出すことも可能です。
- 趣味
- キッチンのアイデア
- お祝いの飾り
- デザートのアイデア
- 結婚式の花束のアイデア
- 季節のアイデア
- 植物
- SFブックカバー
- 壁紙
- お菓子作りのアイデア
- サイバーパンク
- 住宅リフォーム
- 製品の画像
お菓子作りのアイデアとサイバーパンクを試してみました。ここにも創造性のスライダーがあり、0~100に対応しています。その隣に、油絵やスケッチなどクリックして追加指示も出すことができる。右側の更新は、指示の項目をリフレッシュして違うものを表示くれる機能。
「猫耳女子 アニメ風」というプロンプトを入れてみると、まれにホラーな画像も生成してくれた。気に入った画像が出てきたら、マウスカーソルを合わせると「この画像のバリエーションを生成する」と「保存」ができる。
ムキムキな猫のバリエーションを選択してみると、それに近い画像が生成されていきますが、プロンプトに猫耳女子と入っているから、それに引っ張られている感じ。ちょっと面白かったけど選択ミスですね。指示したものとかけ離れているものは選んではいけない。
赤髪の猫耳女子を選択すると、それに近いものをどんどん作ってくれました。
リスタイルイメージ
フォトの編集機能に「リスタイルイメージ」が追加されています。この画像をもとに指示を出してAIが手を加えてくれる機能です。ただ、テキストプロンプトには日本語だと2回入力されてしまうようで直接入力ができなかった。改善されると思うけど、今のところはコピーして貼り付けるか英語入力が必要になる。
ワンクリックで適用するスタイルも用意されていて、ルネッサンスを選択したら面白い画像に仕上がった。これも創造性があり、1~100の設定ができる。
- ファンタジー
- アニメ
- シュールレアリスム
- 印象派
- サイバーパンク
- ルネッサンス
- 水彩
- ペーパークラフト
- ピクセルアート
(補足)消しゴムと背景消去
補足として、フォトの編集には生成消去(Googleの消しゴムマジックのような機能)と背景のぼかし/消去/置換の機能も備わっています。サンプル画像では、鼻を消去したのと背景を赤くしてみました。これらの機能は「Copilot+PC」でなくても使える。
スタジオ効果
アクションセンターに「スタジオ効果」が追加されています。ポートレートライトや背景ぼかし、3種のフィルター、アイコンタクトと自動フレーム化などが用意されている。アイコンタクトは、画面を見ているときでもカメラを見ているように補正してくれる機能。自動フレーム化は、自動的にフレーム内に収めてフォーカスを合わせてくれます。
リアルタイム翻訳
Ctrl+Win+Lキーを押すと、字幕を表示してくれる「ライブキャプション」が起動します。日本語を英語にリアルタイムで翻訳するのは確認できたのですが、その逆(日本語→英語など)にはまだ対応していない。英語の勉強するのに使えるぐらいか。
日本語音声を日本語で字幕表示することは、「Copilot+PC」でなくてもWindows 11バージョン 22H2 以降で利用できます。
右上の設定(歯車アイコン)から言語を変更することで、日本語(初回は言語ファイルのダウンロードが必要)にも対応する。キャプションの位置は上や下に固定、重ねて表示にすれば大きさや好きな位置にある程度なら調整もできます。
Recall(回顧)
過去に見たものを遡って検索できるRecall(回顧)機能は、まだアップデートが来ていないため試すことができなかった。
ASUS AIアプリ「StoryCube」
検証に使った「ASUS Vivobook S 15 S5507QA」には、ASUS AIアプリ「StoryCube」というのも搭載しています。効率的にメディアを管理できるツールで、AIアルバム機能により顔やシーンを認識して自動的にカテゴリ化してくれるというもの。パソコンで写真や動画を大量に管理している人には時短になりそう。
まとめ
CocreatorやImage Creatorによる画像生成はかなり楽しめました。生成時間も数秒で、ファンがフル回転したりするわけではなく大きな負荷がかかるわけでもないみたい。AI画像生成には、マイクロソフトアカウントでのログインと、インターネットの接続は必要になります。
ASUS Store:Vivobook S 15 5507QA
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