LenovoのCopilot+PC「Yoga Slim 7x Gen 9」のレビューです。Snapdragon X Elite X1E-78-100を搭載したAIパソコンだぞ。
※貸出機によるレビューです。記事内にはアフィリエイトリンクも含みます。
スペック
型番 | 83ED002PJP |
OS | Windows 11 Home 64bit (日本語版) |
プロセッサー | Snapdragon® X Elite X1E-78-100 |
メインメモリ | 32GB |
SSD | 1TB (PCIe NVMe/M.2) |
ディスプレイ | 14.5型 3K OLED (有機ELディスプレイ) 2944 x 1840ドット(16:10) マルチタッチ対応(10点) 光沢あり |
本体寸法 (W×D×H)mm | 約 325×225.15×12.9mm(最薄部) |
本体質量 | 約 1.28kg |
価格 | Lenovo直販モデル 249,700円 |
外観チェック
天板カラーはコズミックブルー、中央にLenovoのロゴがあり、カメラユニットが凸っているのが特徴的。背面に、通気孔と前面の左右にスピーカーがある。
14.5インチの 3K 有機ELディスプレイは、光沢タイプでタッチにも対応。自動オンオフのバックライトに対応した日本語キーボード、両端にはスピーカーも搭載。
左側面に、USB Type-C×2。右側面に、プライバシーシャッター(電子式)スイッチ、電源ボタン、USB Type-C。すべてのUSB Type-Cから充電できたり、映像出力にも対応している。
ディスプレイの開閉角度は、180°までは開かない仕様。付属の充電器は65W、コンパクトだけど残念ながらコードは太め。
ホットキー
F1~F12のファンクションキーに、ホットキーが割り当てられています。
- F1:ミュート
- F2:音量ダウン
- F3:音量アップ
- F4:マイクのオンオフ
- F5:画面輝度を下げる
- F6:画面輝度を上げる
- F7:スクリーン操作
- F8:機内モードのオンオフ
- F9:設定のアクセシビリティが開く
- F10:画面ロック
- F11:絵文字パネルを開く
- F12:電卓アプリを開く
- insert:Lenovo Vantageを開く
キーボードのバックライトは、Fn+Spaceキーで切り替え。右下には、Copilotキーも搭載しています。
AI機能
画像生成AI
ペイントアプリに「Cocreator」、フォトアプリには「Image Creator」といった機能があり、画像生成AIが使えます。どんな感じに作れるかは別記事を参考に。使ってみるとかなり面白いです。
自動スーパー解像度
自動スーパー解像度 (自動 SR) は、Snapdragon® X シリーズ プロセッサを備えた Copilot+ PC 上の Windows とシームレスに統合され、既定で既存のゲームのセットを自動的に強化し、詳細なビジュアルを維持しながらフレーム レートを向上させます。 ゲームのレンダリング解像度を自動的に下げてフレームレートを向上させ、高度な AI テクノロジを使用して高度な高精細ビジュアルを提供する自動 SR 機能。 これにより、よりスムーズで詳細なゲームエクスペリエンスが得られます。
自動スーパー解像度をサイバーパンクで試してみたところ、1280×768の解像度でかなり補正された。比較してみると明らかに改善していて、特にテキストのところが見やすくなっている。これなら画質の悪さは気にならない。
ベンチマークは、グラフィックのプリセットは低、解像度 2944×1840 だと平均FPS 17.08という厳しい結果。1280×768にすると平均40.64になり、これなら遊べるレベルだ。
適用するには、Windowsの設定→システム→ディスプレイ→グラフィックにあるアプリケーションのカスタム設定からサイバーパンクの「自動スーパー解像度」をオンに。オン(現在の解像度を維持)という項目もあり、こちらを選択するとゲーム内設定から1280×768以上の解像度も選択できます。
Lenovo Vantage
Lenovoのパソコンでは、「Lenovo Vantage」というユーティリティソフトがプリインストールされていてカスタマイズができるのですが、これは最適化されていないようでした。パフォーマンスの変更や、充電制限するモードという設定はなかったです。電源モードの変更はWindowsの設定から。
ディスプレイ設定にも何も割り当てられていないため、Windowsの設定から操作します。設定→システム→電源とバッテリー→画面、スリープ、休止状態のタイムアウトにある、ゼロ・タッチ機能は確認しておいた方が良い。
- 離れたらデバイスの画面をオフにする
- 近づいたらデバイスをスリープ解除する
- 目を離したときに画面を暗くする
ベンチマーク
ファンモード | 最適なパフォーマンス | バランス | 最適な電力高率 |
Cinebench 2024 | マルチ:982 シングル:107 | マルチ:881 シングル:107 | マルチ:757 シングル:106 |
Cinebench R23 | マルチ:10119 シングル:1117 | マルチ:9056 シングル:1117 | マルチ:7749 シングル:1096 |
Geekbench 6 | マルチ:13967 シングル:2446 OpenCL:20034 Vulkan:23073 | マルチ:12827 シングル:2397 OpenCL:20475 Vulkan:22822 | マルチ:8424 シングル:1511 OpenCL:18949 Vulkan:22728 |
3DMark Steel Nomad Light | 1986 | 1937 | 1938 |
3DMark Solar Bay | 9810 | 9598 | 9587 |
3DMark Night Raid | 26271 | 21915 | 22502 |
Lenovo Vantageに電源モードを変更する項目はないため、Windowsの設定から変更して計測。
CrystalDiskMark
SSDは、読み込み 5168.74MB/s、書き込み 4709.89MB/sというストレスのない快適な速度。
バッテリーテスト
YouTubeの2160p60(4K)動画を、画面輝度100%、音量0でストリーミング再生してどれくらい持つか計測してみました。
電池残量 | 減少差 | |
1時間 | 75% | -25% |
2時間 | 67% | -8% |
3時間 | 61% | -6% |
4時間 | 53% | -8% |
5時間 | 46% | -7% |
6時間 | 38% | -8% |
7時間 | 31% | -7% |
8時間 | 25% | -6% |
9時間 | 18% | -7% |
10時間 | 12% | -6% |
はじめの1時間で25%も消耗した。これは何か動いていたのかもしれない。その後には、1時間で6~8%しか減らずバッテリー持ちはかなり良いようです。最大輝度でもこれだけ持ってくれるなら、ACアダプターを持ち歩かなくても十分そうだ。
急速充電の時間計測
電池残量10%まで減らした状態から、付属の65W充電器でどのくらい時間がかかるか計測。
残量表示 | 回復差 | |
開始時 | 10% | 0% |
15分 | 28% | 18% |
30分 | 47% | 19% |
45分 | 65% | 18% |
1時間 | 83% | 18% |
1時間15分 | 95% | 12% |
1時間も充電できれば十分そう。
まとめ
14.5インチ(16:10)の大きな画面でも薄型軽量、バッテリー持ちも良く持ち運びにも適したパワフルなパソコンでした。タッチ対応しているのもメリットで、画像生成AIの「Cocreator」も使いやすいし、自動スーパー解像度のAI強化についても面白かったです。デメリットは、Lenovo Vantageに最適化されていなかったり、ARM 版 Windowsのため対応していないソフトがあるのは注意。
Lenovo直販モデル:Yoga Slim 7x Gen 9
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