ASUS Zenbook 14 OLED UX3405MA (UX3405MA-U7161W)のレビューです。最新のインテル Core Ultra プロセッサーを搭載しているのに価格が安く、かなり実用的なモバイルノート。
※貸出機によるレビューです。記事内にはアフィリエイトリンクを含みます。
スペック
| 型番 | UX3405MA-U7161W |
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155H |
| メモリ | 16GB |
| ストレージ | SSD：1TB |
| セキュリティ | 顔認証 |
| 通信機機能 | Wi-Fi 6E Bluetooth 5.3 |
| キーボード | 84キー日本語キーボード (イルミネートキーボード) (JIS配列) |
| サイズ | 幅312.4mm×奥行き220.1mm×高さ14.9mm |
| 質量 | 約1.2kg |
| 価格 | ASUS Zenbook 14 OLED UX3405MA |
外観チェック
重さ約1.2kgの薄型軽量の14インチモバイルノートPC。天板カラーはポンダーブルー、ASUSのロゴがラインで入っていて高級感はあるが、手の汚れは付着しやすいデザイン。
アスペクト比16：10の2.8K有機ELディスプレイ。Webカメラには、物理的に遮断できるプライバシーシールドを搭載している。
3段階の明るさ調整に対応した84キー日本語キーボード。F9キーにマイクのオンオフ、F10キーにAIノイズキャンセリングモードのオンオフがあり、キー内のLEDランプで現在の状況を把握しやすくなっている。
ディスプレイは180度開くタイプで、キーボードが持ち上がるエルゴリフトヒンジは採用されていない。左側面に、USB3.2 (Type-A/Gen1) 、排気孔。右側面にThunderbolt 4 (Type-C)×2、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック、HDMI。
底面の前側左右にスピーカー、右上（使用時左の後ろ）に排気孔がある。付属品は、小型の65WのACアダプター。欲を言えば、Zenbook S 13 OLED UX5304MAと同じ超小型のものを付属してほしかった。
ベンチマーク
| Zenbook 14 OLED Ultra 7 155H | Zenbook S 13 OLED Ultra 7 155U | |
| Cinebench R23 | マルチ：11685 シングル：1789 | マルチ：8682 シングル：1728 |
| Geekbench 6 | マルチ：12494 シングル：2366 OpenCL：34959 Vulkan：33406 | マルチ：9465 シングル：2329 OpenCL：17435 Vulkan：20417 |
| PerformanceTest | 6087.1 | 4607.4 |
| 3DMark Time Spy | 3903 | 2248 |
| 3DMark Fire Strike | 8273 | 5108 |
| 3DMark Night Raid | 26370 | 18641 |
ファンモードはパフォーマンスで計測。Ultra 7 155Uと比較するとスコアはだいぶ違うみたいです。
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ
| ファンモード | パフォーマンス | スタンダード |
| 1920×1080 高品質 （デスクトップPC） | 5859 普通 | 6501 やや快適 |
| 1920×1080 標準品質 （ノートPC） | 10810 快適 | 9600 快適 |
設定を抑えればゲームも遊べてしまうスペック。スタンダードの方がスコアが出ていたのは誤差の範囲でしょうか。
CrystalDiskMark
最大読み込み 5064.26MB/s、最大書き込み 3592.37MB/sという快適な速度。
バッテリーテスト
YouTubeを再生してバッテリーの減り方を計測。画面輝度をOLED設定50％でWindows設定100％、音量は50％に設定しています。ファンモードはスタンダード。
| 画質 自動 | 消費率 | 画質 4K | |
| 1時間 | 95％ | 5％ 10% | 90％ |
| 2時間 | 85% | 10％ 12% | 78% |
| 3時間 | 76％ | 9％ 12% | 66% |
| 4時間 | 66％ | 10％ 12% | 54% |
| 5時間 | 57％ | 9％ 13% | 41% |
| 6時間 | 48％ | 9％ 13% | 28％ |
| 7時間 | 37% | 11％ 13% | 15％ |
| 8時間 | 27% | 10% | – |
| 9時間 | 16% | 11% | – |
| 10時間 | 5% | 9% | – |
10時間以上の再生ができたのはすごい。画質を自動で再生すると、1時間で9～11％程度消費するようです。4Kで再生してみると1時間で12～13％程度消費した。
急速充電速度
| 電池残量 | 回復率 | |
| 開始時 | 5％ | 0％ |
| 30分 | 44％ | 39％ |
| 1時間 | 81％ | 37％ |
| 1時間30分 | 97％ | 16％ |
付属している65Wの充電器で計測。
MyASUS
MySAUSのデバイス設定に便利機能がまとまっています。
バッテリーケアモード
バッテリーケアモードをオンにすると充電容量を８０％までに制限してくれます。満充電を回避することでバッテリーの劣化を軽減してくれる機能です。常時を充電しながら使うときには設定しておくのが良さそう。
インスタントフル充電モードは、オンにすると１００％まで充電してくれます。２４時間後にはバッテリーケアモードが有効になるため、外出前などにオンにするなど併用して使えるのは便利。
ファンモード
- パフォーマンスモード：負荷の高い作業用
- スタンダードモード：通常作業用
- ウィスパーモード：静かな環境下での作業用
ファンモードは３種類。パフォーマンスモードは、ACアダプタを接続しているときのみ機能します。MyASUSを開かなくても、Fn+Fキーにショートカットが割り当てられていて押すたびに切り替わる。
ハイバネートヘルパー
バッテリーを節約するため、設定した期間中に電力の使用が多い場合、システムを休止状態へ移行させます。
GPUに割り当てられたメモリ
GPUに割り当てるメモリを最大8GBまで設定することができます。初期設定は自動になっているため特別な理由がなければそのままで。
AIノイズキャンセリングマイク
録画用と会議用で、指向性と全方位の2種類ずつAIノイズキャンセリングが用意されている。オーセンテック録音にするとAIノイズキャンセリング機能をオフになり消費電力を抑えます。
F10キーを押すと「360°録音モード」と最後に設定していたモードとの切り替えができます。
AIノイズキャンセリングスピーカー
相手の声が聞き取りにくい時には、AIノイズキャンセリングスピーカーをオンにしておくことで、声以外のノイズを除去してくれる。
サウンドモード
- ダイナミック
- ゲーム
- 映画
- ミュージック
- 音声
- カスタム1
- カスタム2
- カスタム3
サウンドモードのカスタマイズで、ドルビーアトモスの設定を開かなくてもMySAUSで切り替えができます。
ボリュームブースター
歪みを抑えてより大きな音を出すことができる機能。
ASUS OLED Care
ASUS OLED Careには、OLEDディスプレイを保護し、ディスプレイの寿命を最大限に延ばすことが証明されている一連の最適化設定が含まれています。
通知：同じ画像を高輝度で長時間表示することは避けてください、有機ELディスプレイに焼き付けが発生する可能性があります。
※焼き付きが発生した場合は保証の対象外となります。最適化設定をしっかり確認しておくように。
ピクセルリフレッシュ
30分間アイドル状態になったら、特別なスクリーンセーバーを起動します。このスクリーンセーバーは、画面のピクセルを更新し、画質を最適化します。
デスクトップモードで、Windowsタスクバーを自動的に非表示にする
静止画像が継続的に表示されないように、使用していないときはデスクトップモードで、Windowsタスクバーを自動的に非表示にします。
Windowsタスクバー透明効果
Windowsタスクバーの半透明効果を有効にします。
OLEDフリッカーフリーディミング
低輝度時の有機EL（OLED）のちらつきを抑えるために、OLEDフリッカーフリーDCディミング技術を使用してディスプレイの輝度を調整します。
目の保護をしながら高精細な映像を楽しむために、Windowsの設定でシステムの輝度を60％以上に設定し、OLEDフリッカーフリーディミングのスライダーバーで最適なレベルに調整してください。
Splendid
ガンマ補正と色温度補正により画面の色を最適化します。通常、ビビッド、手動、ブルーライト軽減のほか、色域を4種類から選択可能。
- ネイティブ – デフォルト ビビッドカラー
- sRGB – ウェブコンテンツ スタンダードカラー
- DCI-P3 – シネマ スタンダードカラー
- Display P3 – より広いリアルな色域
Tru2Life
ハイエンドテレビに類似した独自のビデオエンハンスメントテクノロジーです。インテリジェントなソフトウェアアルゴリズムにより、すべてのビデオフレームのコントラストと鮮明度を最適化し、動画をより鮮明に、より詳細に、よりリアルに表示します。
ターゲットモード
非アクティブなエリアを減光させ省電力化をできる機能。
ディスプレイスムージング
- 固定リフレッシュレート：60Hz か120Hzを選択して固定化する
- ダイナミックスムージング：電源接続の状況に応じて自動的にリフレッシュレートを設定する
タッチパッド
タッチパッドの入力を無効にする。この機種はファンクションキーにタッチパッドのオンオフの割り当てがないため、マウスを接続していないときには操作しないこと。もし切り替えてしまうとTabとSpaceキーで元に戻さなければいけないのため面倒です。
ファンクションキー
1～F12のファンクションキーには、特定のショートカット機能が割り当てられています。初期設定で「ロックされたファンクションキー」になっているので、ホットキーをあまり使わないなら「通常のファンクションキー」に切り替えられる。Fnキーを押しながらファンクションキーでも操作できます。
- F1：ミュート
- F2：音量ダウン
- F3：音量アップ
- F4：バックライトの明るさ調整
- F5：画面輝度を下げる
- F6：画面輝度を上げる
- F7：スクリーン操作
- F8：絵文字
- F9：マイクをオフにするプライバシーモード
- F10：AIノイズキャンセリングモードの切り替え
- F11：機能なし
- F12：MyASUS起動
F9とF10は視覚的に認識しやすいように、キー内のLEDランプが点灯するようになっています。F10は「360°録音モード」以外に設定されているときに点灯する。
F11に何も割り当てられていないのは残念な仕様。タッチパッドのオンオフは入れてほしかった。
自動キーボードバックライト
内臓のアンビエントライトセンサーにより、現在の明るさに応じてキーボードバックライトを自動点灯/自動消灯する機能。ただし、バックライトを自身で点灯させたり、明るさを調整すると機能しなくなる。バックライトをオフにすると再び機能します。
ペルソナ3 リロードも遊べる
ファンモードはパフォーマンス、ペルソナ3 リロードの解像度は2880×1800、グラフィック品質を「Low」にして試してみたところ、動作は問題なく快適に遊べました。特典としてXbox Game Pass Ultimateが3か月分ついているため、ゲームを購入することなくダウンロードができます。また、コントローラー（ゲームパッド）を持っていれば、Xbox Cloud Gamingでも遊べるので試してみると良いです。
Zenbook 14 OLED UX3405MAシリーズ
| 型番 価格 | CPU | メモリ ストレージ | 解像度 | オフィス |
| UX3405MA-U5165W 134,800円 | Ultra 5 125H | 16GB 512GB | 1,920×1,200 | WPS Office 2 |
| UX3405MA-U7161W 164,800円 | Ultra 7 155H | 16GB 1TB | 2,880×1,800 | WPS Office 2 |
| UX3405MA-U7161WS 194,800円 | Ultra 7 155H | 16GB 1TB | 2,880×1,800 | Microsoft Office H&B 2021 +Microsoft 365 Basic (1年) |
| UX3405MA-U9321W 199,800円 | Ultra 9 185H | 32GB 1TB | 2,880×1,800 | WPS Office 2 |
Ultra 5 125Hモデルは、ストレージと解像度が低く価格が抑えられています。Ultra 9 185Hモデルではメモリ32GB搭載し、20万円以下という価格設定はすごい。
人気があるようで在庫がない状態が続いています。入荷時に通知をしてもらう機能があるのですが、通知が来てもすぐに売り切れてしまうようでした。他メーカーと比較すると圧倒的に安いので、しばらく品薄状態が続きそうな気はします。ASUS Store直販モデルのためASUS Zenbook 14 OLED UX3405MAシリーズ
から確認してみてください。
まとめ
最新のインテル Core Ultra 7 プロセッサー 155Hを搭載していても価格が安いので、欠点があるのか疑ってしまうほどですが、そんなことはなく文句のない仕上がりでした。電池持ちもよいため、14インチのモバイルノートを検討しているなら間違いなく第一候補。急ぎでなければ「入荷時に通知」の登録をして気長に待つこと。
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