
超軽量Copilot+PC「ASUS Zenbook SORA」のレビューです。大きな画面でも軽くて電池持ちまで素晴らしいAI対応パソコン。
※貸出機によるレビューです。記事内にはアフィリエイトリンクも含みます。
スペック
型番 | UX3407RA-HA32570GR |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Snapdragon® X Elite X1E-78-100 プロセッサー |
GPU | Qualcomm® Adreno™ GPU (CPU内蔵) |
AI | Qualcomm® Hexagon™ NPU 45TOPS (Qualcomm® AI エンジン 最大計75TOPS) |
メモリ | 32GB |
SSD | 512GB (PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2) |
ディスプレイ | 14.0型 OLED (有機EL) グレア 1,920×1,200ドット (60Hz) タッチ非対応 |
Windows Hello | 顔認証対応 |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be (Wi-Fi 7) |
Bluetooth | 5.4 |
サイズ (突起部除く) | 幅310.7mm×奥行き213.9mm×高さ13.4~15.9mm |
質量 | 約980g |
価格 | 214,800円 |
Snapdragon X 搭載した、より軽量なモデルもあります。公式サイトASUS Store
を確認してください。
外観チェック


カラーはアイスランドグレー。全体的に艶消しで手触りが良く、指紋が付きにくいのが特徴。これはASUSが独自開発した「セラルミナム」という素材で、セラミックとアルミニウムを融合しています。100%リサイクル可能で環境にも優しく、軽さと強さも備えています。


アスペクト比16:10の14型有機ELディスプレイ。画面占有率は約90%の光沢タイプでタッチは非対応。キーボードは84キー日本語配列で、3段階のバックライトに対応。パームレストもサラッとした手触りが心地よいです。


キーボードの右上にASUSのワンポイントロゴ。タッチパッドは、エッジ付近に、スライドして音量や輝度などを調整できるスマートジェスチャー機能が備わっています。必要なければ、MyASUSから無効化もできる。


左側面に、HDMI、USB4 (Type-C/Power Delivery対応) ×2、ヘッドホン/ヘッドセット・コンボジャック。右側面には、USB3.2 (Type-A/Gen2)のみ。ディスプレイは片手で楽に開きやすい設計で、開閉角度は右側面の写真が最大角度になります。


底面には、前側左右にスピーカー、後方に通気孔があり、ヒンジ下から排気されます。ACアダプターは90Wでコードが太めですが、バッテリー駆動時間は非常に長いため持ち運ぶ必要はなさそうです。
AI機能
AI機能で何ができるか、別記事にしているので参考にしてください。
自動スーパー解像度


サイバーパンクで自動スーパー解像度を試しました。これは解像度を落としてAIが自動的に補正してくれる機能になり、オンにすると特にテキスト部分がはっきり表示され見やすくなっているのが分かります。

設定方法は、Windowsの設定→システム→ディスプレイ→グラフィックにあるアプリケーションのカスタム設定からサイバーパンクの「自動スーパー解像度」をオンにします。

ベンチマークは、グラフィックのプリセットは低、解像度1280×768、平均FPS48.96まで上がりました。これなら遊べなくはないですが、何度かクラッシュしたので推奨はしません。
ベンチマーク
ファンモード | フルスピード | パフォーマンス | スタンダード | ウィスパー |
Cinebench 2024 | マルチ:992 シングル:106 | マルチ:1064 シングル:107 | マルチ:934 シングル:107 | マルチ:767 シングル:107 |
Cinebench R23 | マルチ:11083 シングル:1114 | マルチ:11126 シングル:1098 | マルチ:9780 シングル:1114 | マルチ:8157 シングル:1095 |
Geekbench 6 | マルチ:14539 シングル:2400 OpenCL:20800 Vulkan:29624 | マルチ:14629 シングル:2407 OpenCL:20797 Vulkan:29571 | マルチ:14515 シングル:2422 OpenCL:20437 Vulkan:29383 | マルチ:14597 シングル:2437 OpenCL:20400 Vulkan:29181 |
3DMark Solar Bay | 10955 | 10981 | 10707 | 10603 |
3DMark Steel Nomad Light | 2247 | 2247 | 2180 | 2185 |
3DMark Night Raid | 28970 | 28947 | 28979 | 28308 |
ファンモードごとにベンチマークを計測しました。
CrystalDiskMark

SSDは、読み込み 6716.29MB/s、書き込み 3703.80MB/sというストレスのない快適な速度。
バッテリーテスト
YouTubeのストリーミングをどれくらいの時間再生できるか試してみました。設定は、2160p60(4K)、画面輝度100%、音量0で行っています。
電池残量 | 減少差 | |
1時間 | 99% | -1% |
2時間 | 93% | -6% |
3時間 | 86% | -7% |
4時間 | 79% | -7% |
5時間 | 66% | -7% |
6時間 | 59% | -7% |
7時間 | 53% | -6% |
8時間 | 46% | -7% |
9時間 | 40% | -6% |
10時間 | 33% | -7% |
11時間 | 26% | -7% |
12時間 | 20% | -6% |
13時間 | 13% | -7% |
14時間 | 7% | -6% |
はじめは1%しか減らなかったですが、1時間で6~7%ぐらいの減少しました。今までに計測した中では最長となり、15時間近くまで再生しています。ACアダプターを持ち運ぶ必要もなく、本体も軽量なのでモバイル用途には最高ですね。
急速充電の時間計測
電池残量5%まで減らした状態から付属の90W充電器でどのくらい時間がかかるか計測。
残量表示 | 回復差 | |
開始時 | 5% | 0% |
15分 | 31% | 26% |
30分 | 55% | 24% |
45分 | 72% | 17% |
1時間 | 86% | 14% |
1時間15分 | 93% | 7% |
1時間30分 | 97% | 4% |
1時間45分 | 99% | 2% |
2時間 | 99% | 0% |
電池残量が少ない状態なら30分充電すれば50%ほど充電できそうです。後半はゆっくり充電され、2時間4分ほどで100%に到達しました。
別の60W充電器を試してみると「低速の充電ケーブル」をいう通知は出ますが、充電はできるので困ることはなさそうです。
MyASUS

MyASUSのデバイス設定に便利な機能がまとまっています。
バッテリーケアモード
バッテリーの充電を全容量の80%に制限し、劣化を軽減してくれる機能です。これを有効にしているときに、インスタントフル充電モードを有効化すると24時間の間は100%まで充電します。
ファンモード
- フルスピードモード
- パフォーマンスモード
- スタンダードモード
- ウィスパーモード
ファンモードは4段階あり、Fn+Fキーを押して切り替えることもできます。
ハイバートヘルパー
バッテリーを節約するため、設定した期間中に電力の使用が多い場合、システムを休止状態へ移行させます。
AIノイズキャンセリングマイク
- シングルプレゼンタモード:前側の音声だけを捉えて通話クオリティを高めます
- マルチプレゼンタモード:複数の話者を識別し全員の声を明瞭にしてくれる
サウンドモード
- ダイナミック
- ゲーム
- 映画
- ミュージック
- 音声
- カスタム1
- カスタム2
- カスタム3
サウンドモードのカスタマイズで、ドルビーアトモスの設定を開かなくてもMySAUSで切り替えができます。
ボリュームブースター
歪みを抑えてより大きな音を出すことができる機能。
ASUS OLED Care
ASUS OLED Careには、OLEDディスプレイを保護し、ディスプレイの寿命を最大限に延ばすことが証明されている一連の最適化設定が含まれています。
ピクセルリフレッシュ
30分間アイドル状態になったら、特別なスクリーンセーバーを起動します。このスクリーンセーバーは、画面のピクセルを更新し、画質を最適化します。
デスクトップモードで、Windowsタスクバーを自動的に非表示にする
静止画像が継続的に表示されないように、使用していないときはデスクトップモードで、Windowsタスクバーを自動的に非表示にします。
Windowsタスクバー透明効果
Windowsタスクバーの半透明効果を有効にします。
OLEDフリッカーフリーディミング
低輝度時の有機EL(OLED)のちらつきを抑えるために、OLEDフリッカーフリーDCディミング技術を使用してディスプレイの輝度を調整します。
目の保護をしながら高精細な映像を楽しむために、Windowsの設定でシステムの輝度を60%以上に設定し、OLEDフリッカーフリーディミングのスライダーバーで最適なレベルに調整を推奨しています。
Splendid
ガンマ補正と色温度補正により画面の色を最適化します。通常、ビビッド、手動、ブルーライト軽減のほか、色域を4種類から選択可能。
- ネイティブ – デフォルト ビビッドカラー
- sRGB – ウェブコンテンツ スタンダードカラー
- DCI-P3 – シネマ スタンダードカラー
- Display P3 – より広いリアルな色域
ターゲットモード
非アクティブなエリアを減光させ省電力化をできる機能。
アクティブエッジブライトネス
ディスプレイの端の明るさとコントラストを自動的に調整して、バッテリー電力を節約する機能。※バッテリー駆動時のみ有効になる。
TaskFirst
インターネット接続を優先的に割り当てる機能。
WiFi SmartConnect
現在の環境内で最適な信号のWi-Fiを自動的に接続してくれる機能。
タッチパッド
タッチパッドの入力を無効にしますが、ファンクションキーにタッチパッドのオンオフの割り当てがないため、マウスを接続していないときには操作しないこと。もし切り替えてしまうとTabとSpaceキーで元に戻さなければいけないのため面倒になる。
スマートジェスチャー
- ボリューム調整:左端を上下にスライド
- 明るさ調整:右端を上下にスライド
- 早送り/巻き戻し:上端を左右にスライド
- ScreenXpert起動:右上隅から内側にスワイプ
タッチパッドが特別なジェスチャー操作に対応します。初期設定では有効化されているため、誤操作を防ぎたいならオフにすること。ScreenXpertについては、クイックアクセスやウィンドウ管理ができる機能です。
ファンクションキー

F1~F12のファンクションキーには、特定のショートカット機能が割り当てられています。
- F1:ミュート
- F2:音量ダウン
- F3:音量アップ
- F4:バックライトの明るさ調整
- F5:画面輝度を下げる
- F6:画面輝度を上げる
- F7:スクリーン操作
- F8:絵文字
- F9:マイクをオフにするプライバシーモード
- F10:カメラをオフにするプライバシーモード
- F11:タッチパッドを無効にする
- F12:MyASUS起動
マイクとカメラのプライバシーモードが有効になっているときにはキーの左上に赤いランプが点灯します。
MyASUSの初期設定では「ロックされたファンクションキー」になっています。ホットキーをあまり使わないなら「通常のファンクションキー」に切り替えも可能。変更しなくても、Fnキーを押しながら通常のファンクションキー操作もできます。
自動キーボードバックライト
内蔵のアンビエントライトセンサーにより、現在の明るさに応じてキーボードバックライトを自動点灯/自動消灯する機能。ただし、バックライトをF4で点灯させたり、明るさを調整すると機能しなくなる。バックライトをオフにすると再び機能します。
キーボードバックライトスリープモード
バックライトがオフになるアイドル時間を設定することができます。
モバイルデバイスとして最高

自分がモバイル用途で使っている「ExpertBook B9 B9450FA」と比較してみると、画面比率が大きいのに軽くなっていました。それとバッテリー駆動時間も圧倒的に違うので、持ち運ぶのには最高です。あと片手でディスプレイが楽に開けるのと、触り心地が良いのも好印象。これは買い替えを検討したくなるほど魅力的な製品でした。
まとめ
軽くてバッテリー駆動時間も長く、モバイル用としてかなり魅力的なノートパソコンです。頻繁に持ち運んだり、外出先で作業をする人には特におすすめ。ただしArm版Windowsのため、日常的に使用しているアプリケーションの互換性は事前に確認しておくこと。CopilotやChatGPTなどで、特定のアプリが対応しているか聞いてみるのも良い方法です。
公式サイト:ASUS Store
コメント