ASUS Zenbook 17 Fold OLEDレビュー!大画面を折りたためる次世代パソコン

ASUS Zenbook 17 Fold OLED(UX9702)のレビューです。17.3インチの大画面を折りたたんで、12.5インチのノートパソコンみたいにも使えるフォルダブルPCとは。

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スペック

型番UX9702AA-MD007WS
OSWindows 11 Home 64ビット
CPUインテル® Core™ i7-1250U プロセッサー
メモリ16GB
記憶装置1TB SSD
ディスプレイ17.3型 OLED (有機EL)
グレア
2,560×1,920ドット
タッチパネル
サウンドクワッドスピーカー内蔵 (1W×4)
アレイマイク内蔵
Webカメラ491万画素赤外線(IR)カメラ内蔵
顔認証対応
Wi-FiIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax
BluetoothBluetooth® 5.1
キーボードBluetooth接続
80キー英語キーボード
インターフェースThunderbolt 4 (Type-C)×2
マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック×1
バッテリー駆動時間:約12時間
消費電力:最大65W
サイズ・タブレット
 幅378.5mm×奥行き287.6mm×高さ13.3mm
・タブレット+Bluetoothキーボード
 幅287.6mm×奥行き193.5mm×高さ23.1mm~34.4mm
質量・タブレット
 約1.53g
・タブレット+Bluetoothキーボード
 約1.83g
ビジネス統合アプリMicrosoft Office Home and Business 2021
主な付属品ACアダプター、製品マニュアル、製品保証書、Bluetooth キーボード、USB Type-C to Type-A ケーブル、専用スリーブ

外観

Bluetoothキーボードを画面上に乗せている状態で、12.5インチのノートPCモードになります。パッと見では厚みがありベゼルの広い、ちょっと前のノートPCのよう。

天板カラーは、テックブラック。ヒンジ部分から半分ほどフェイクレザーに覆われている。

上部に、Thunderbolt 4 (Type-C)、音量調節ボタン。スピーカーが上下に2つずつあるクワッドスピーカー。

後ろ側はフェイクレザーで覆われているため、少し厚みが増しているのが気になるところ。

左側面には通気孔のみ。デスクトップモードやリーダーモードなどにした時に下側となるため、ボタン類の配置はしていないみたい。真ん中にBluetoothキーボードが挟まっていて、取り除くと隙間の空いた状態となる。

折りたたみ式のヒンジは、30,000回以上の開閉テストに合格しているという。スマホと違い何回も折りたたむわけではないため十分すぎる耐久性。ただ、広げたときには少し歪みが気になる、これは仕方がないのだろう。

右側面に、電源ボタン、通気孔、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック、Thunderbolt 4 (Type-C)。Bluetoothキーボードに、電源スイッチと充電用のType-C端子。

Bluetoothキーボードは、5.8mmの薄型。80キー英語キーボードで、キートラベル1.4mm、キーピッチ19.05mm、キーの窪み0.2mm。薄型でもタイピングはしやすいです。ただ、タッチパッドの動作が少しおかしいのと電池持ちが悪いのが気になった。レビュー用のサンプル機のせいかも。

背面には何もない。マグネット式になっていて画面上に乗せるだけで、すぐに12.5インチのノートPCモードに切り替わるのは便利。

底面には、自立できるキックスタンドを搭載。これは横置きのみ対応。

最大角度は60°、人間工学に基づいたデザイン設計のようです。ほとんどがフェイクレザーで覆われているのは、ヒンジの保護とキックスタンド、平置きしたときに安定するためでしょうか。

縦置きしたい場合には、本体が入っていたケースをスタンド代わりにできます。

タブレットモードはどの向きでも対応できるが、横向きの場合はボタンの配置上カメラが左に来るように。広げることで17.3インチの大画面でコンテンツを楽しめます。ただ、左右から出るスピーカーの音は、通気孔から漏れてしまうせいかカメラ側の方に偏って聴こえるのが少し残念なところ。音はノートPCモードの方がバランス良く感じられる。

付属品は、65WのACアダプター、USB Type-C to Type-A ケーブル、専用スリーブ。

専用スリーブに本体を入れると厚みがありずっしりと重たい、これをどうとらえるか。本体+Bluetoothキーボードで約1.83kgを、専用スリーブに入れると約2.11kgほど。12.5インチのノートパソコンとしてはめちゃくちゃ重いけど、17.3インチとしては軽くてコンパクトです。サブモニターも必要なく、大画面での作業を考えると生産性は高い。

6つのモード

ノートPCモード(バーチャルキーボード使用時)
ノートPCモード(Bluetooth® キーボード使用時)
デスクトップモード
タブレットモード
リーダーモード
エクステンドモード
  • ノートPCモード(バーチャルキーボード使用時)
  • ノートPCモード(Bluetooth® キーボード使用時)
  • デスクトップモード
  • タブレットモード
  • リーダーモード
  • エクステンドモード

ノートPCモードはBluetoothキーボードの方が使いやすく、省スペースで作業をするのに向いている。デスクトップモードは大画面で作業したいとき。タブレットモードとリーダーモードはタッチ操作で閲覧するときに。エクステンドモードは、上下2画面で分割すると、サブモニターなしで作業効率を向上できそうだ。

バーチャルキーボードは、レイアウトや表示領域など柔軟にカスタマイズできます。ただし、打ちにくいため実用的ではない。非常用として使えるぐらいの認識でとらえておくとよいかな。

14インチのExpertBook B9とノートPCモードを並べみると、ベゼルの幅や厚み、重さなど気になるところ。あきらかに持ち運びやすさは負けるものの、デスクトップモードで大画面の操作や、エクステンドモードにして2画面を使えるのは強み。

ベンチマーク

3DMark Night Raid

Night Raid:13659
グラフィックス:16777
CPU:6653

Cinebench R23

マルチ:6009
シングル:1607

FF XIV: 暁月のフィナーレ

1920×1080 高品質(デスクトップPC):3671 設定変更推奨

これらのベンチマークスコアはスタンダードモードで計測した結果。電力モードを最適なパフォーマンスにし、ファンをパフォーマンスモードにすると、これよりもスコアは少し上がる。

CrystalDiskMark

Read (MB/s):6965.53
Write (MB/s):5098.48

読み込みと書き込みのデータ転送速度はかなり高速。

バッテリーテスト

経過時間電池残量3時間50%
30分97%3時間30分40%
1時間88%4時間30%
1時間30分79%4時間30分19%
2時間70%5時間11%
2時間30分60%5時間30分3%

17.3インチの大画面でYouTubeの動画を再生してみたところ、5時間30分持ちました。ストリーミング動画は、30分で10%ほど消費するようです。レビュー用のサンプル機のため参考程度に。

MyASUS

ターゲットモード・オフ
ターゲットモード・オン

MyASUSからいろんな機能を管理できます。特徴的な機能としてターゲットモードというのがあり、アクティブなウィンドウ以外を暗くして有機ELディスプレイの劣化を最小限に抑えてくれる。オンにすると上部のごみ箱やアプリアイコンだけでなく、後ろの画面全体が明らかに暗く表示された。省電力化も図れるメリットもあるが、視認性は悪くなるため好みで設定するのがよさそう。

パソコンの前から離れたり近づくことでオンオフしたり、画面輝度を調整する機能もある。ただ個人的にはあまり好きな機能ではないためオフにした。画面輝度についてはWindowsの設定に自動調整機能があるためこっちの方が使いやすいか。

有機ELディスプレイを保護する機能や、Web会議などに便利なASUS AIノイズキャンセリングテクノロジーも搭載しています。異なるデバイス間での画面共有ができるGlideXについては別記事を参考に。

ScreenXpert

ディスプレイを管理できるScreenXpertという機能も搭載している。初回はWindowsのアプリ一覧から起動するとコントロールセンターが追加。アイコンが表示されタップすると展開される。アイコンは上下左右の端に移動でき、表示する機能はスクリーンショットの追加や並び替えも可能。ただ、モードスイッチャーやアプリナビゲーターはあまりうまく機能していないようです。

横画面時
縦画面時

アプリスイッチャー機能をオンにすると、ウィンドウを動かそうとするとレイアウト領域が表示されるようになる。ただし、Windows 11を「22H2」にアップデートすると、画面上部にウィンドウを持っていくことでレイアウト領域を展開できるようになりました。アプリスイッチャーは横でも縦でも同じ表示だけれど、Windowsのレイアウト領域は画面の向きに合わせたレイアウトが表示されます。アプリスイッチャーにしかないレイアウトもあるため、必要に応じて使い分けられる。

ゲームの動作確認

表示画面の違いでゲームの動作がどうなるか試してみました。使用したのはレトロゲームな見た目でありながらエフェクトが多すぎて処理落ちするVampire Survivorsです。正式リリースされてから少しは最適化されてる気がする。

30分耐久するゲームのため後半になると武器のエフェクトと敵の数がえらいことになるのですが、ノートPCモードでもデスクトップモードでも問題なく遊べました。ただ、スクリーンショットを撮影すると一時的に重くはなります。

ではエクステンドモードで2画面にし、攻略情報を閲覧しながらだとどうなるか。ゲーム操作時は問題なく動いてくれるけど、ブラウザに移動したとたんに動作が重くなりカクカクしてしまう。ゲーム側に戻ることで解消されるため同時操作は厳しいようだ。ゲームを一時停止してから攻略情報の閲覧、ゲームに戻って少し待ってから再スタートというなら問題ない。常に表示はしておけるので便利に使えそうです。

気になるところ

使ってみて気になるところがいくつかありました。

折りたたみ部分の歪み

これは仕方がないことなのだけど、折りたたみのヒンジ部分の歪みが気になります。タッチ操作の時に凹凸を感じてしまい、滑らかな操作とまではいかない。ディスプレイの表示自体はそんなに気にならないため、タッチ操作時に違和感があるのは認識しておきたいところ。

Bluetoothキーボード

薄型でもタイピングのしやすい設計になっていていいのですが、タッチパッドの操作に不具合があった。レビュー用のサンプル機のためかもしれない。それと電池持ちはあまりよくないようなので、電源のつけっぱなしには注意したいところ。

画面の輝度

ルックアウェイの輝度調整や、Windows設定の明るさ自動調整とは関係なく、画面の輝度が明るくなることがあった。画面の閉じた状態から開くと設定以上の明るさで表示され、調整すると元に戻る。これもサンプル機のせいだろうか。

60万円越えの超高級パソコン

販売価格は60万円を超える超高級パソコン。生産性は良くてもさすがに手の出ない価格だ。高性能なゲーミングPCと、軽量なモバイルノートにタブレットが全部買えてしまうから。ただし実際に使ってみると今後の可能性を感じたのは間違いないです。これから次世代モデルを次々に生産してくれるのを期待したい。

まとめ

17.3インチの大画面を折りたたんでいろんな使い方ができる頼もしいパソコンでした。価格が安ければメインPCとして使いたいという需要は多いのではないだろうか。これからの次世代のパソコンとしてもっと進化していくのを期待したいです。

超高級パソコンのため在庫はそれほど多くないと思います。ASUS Store公式サイトを確認してください。

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