
ASUS ExpertBook P3 (P3405CVA)のレビューです。32GBのメモリを搭載した法人・ビジネス向けミドルクラスのモデルになります。
※貸出機によるレビューです。記事内にはアフィリエイトリンクも含みます。
スペック
型番 | P3405CVA-I732512PROX |
OS | Windows 11 Pro 64ビット |
CPU | インテル Core i7-13620H プロセッサー |
GPU | インテル UHD グラフィックス (CPU内蔵) |
メモリ | 32GB DDR5-5200 SODIMMスロット×2 (空き×0) 最大64GB |
SSD | 512GB (PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2) |
ディスプレイ | 14.0型ワイドTFTカラー液晶 非光沢 1,920×1,200ドット (60Hz) タッチ非対応 |
Windows Hello | 顔認証 指紋認証 |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6) |
Bluetooth | 5.4 |
サイズ (突起部除く) | 幅315.1mm×奥行き226.8mm×高さ17.9~18.0mm |
質量 | 約1.45kg |
価格 | ASUS Store |
価格を抑えた、インテル Core i5-13420H搭載モデルもあります。
外観チェック


14.0型ワイドTFTカラー液晶で、重さは約1.45kgあり最軽量というわけではない。天板には、ASUS EXPERTBOOKのロゴがあるシンプルなデザイン。


1,920×1,200ドット (60Hz)の非光沢ディスプレイ。インカメラには、物理スライド式のプライベートシャッターを搭載。日本語キーボードは3段階のバックライトに対応し、F7で切り替えられる。右上の電源ボタンに指紋認証センサーが統合されています。


左側面に、USB3.2 (Type-C/Gen2/Power Delivery対応) ×2、HDMI、USB3.2 (Type-A/Gen1)、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック。右側面に、USB3.2 (Type-A/Gen1)、有線LANポート、セキュリティスロット。ディスプレイは180°開くフラットヒンジになっています。


底面に、通気孔と前側左右にスピーカー。排気は、ほとんど背面にされヒンジ上部にも少し出てきます。ACアダプターは65Wで、コンセントに挿す側のプラグコードが少し太めでした。
ベンチマーク
ファンモード | パフォーマンス | スタンダード | ウィスパー |
Cinebench 2024 | マルチ:671 シングル:103 | マルチ:562 シングル:102 | マルチ:428 シングル:100 |
Cinebench R23 | マルチ:11456 シングル:1721 | マルチ:9552 シングル:1721 | マルチ:7407 シングル:1670 |
Geekbench 6 | マルチ:12259 シングル:2362 OpenCL:12657 Vulkan:15930 | マルチ:12215 シングル:2360 OpenCL:12691 Vulkan:16331 | マルチ:10743 シングル:2344 OpenCL:12889 Vulkan:16214 |
3DMark Steel Nomad Light | 1044 | 1032 | 1023 |
3DMark Fire Strike | 4518 | 4482 | 3825 |
3DMark Night Raid | 18007 | 17303 | 14326 |
ファンモードは、パフォーマンス、スタンダード、ウィスパーと3段階あります。Fn+FキーもしくはMySAUSで切り替えられます。
CrystalDiskMark

SSDは、読み込み 6733.35MB/s、書き込み 3656.10MB/sというストレスのない快適な速度。
バッテリーテスト
YouTubeのストリーミングで、どれくらいの時間を再生できるか試してみました。設定は、2160p60(4K)、画面輝度100%、音量0で行っています。
電池残量 | 減少差 | |
1時間 | 89% | -11% |
2時間 | 70% | -19% |
3時間 | 53% | -17% |
4時間 | 34% | -19% |
5時間 | 14% | -20% |
1時間の再生で、17~20%ぐらいの減少しました。
急速充電の時間計測
電池残量5%まで減らした状態から、付属している65WのACアダプターで充電時間を計測。
残量表示 | 回復差 | |
開始時 | 5% | 0% |
30分 | 48% | 43% |
1時間 | 82% | 34% |
1時間30分 | 95% | 13% |
2時間 | 99% | 4% |
電池残量が少ない状態なら1時間でほぼ充電できました。後半はゆっくり充電されます。
ASUS AI ExpertMeet
Web会議やオンラインミーティングを効率化する「ASUS AI ExpertMeet」が標準搭載されています。※開発中のためβ版となります。
AI ミーティング議事録

会議の内容を記録して文字起こしを行い、内容を文字で確認できるようにする議事録機能です。また、参加者を識別して各参加者の発言内容を要約して整理します。
デフォルトの書き起こし言語が英語になっているので、録音設定(左上の︙)から日本語に変更できます。文字起こしをしたテキストを翻訳したり、エクスポート機能では話者名やタイムスタンプなどのオンオフで柔軟な出力に対応する。
AI 翻訳字幕

相手の音声をリアルタイムで翻訳して、オンライン会議の音声や録音した音声に字幕を付ける機能です。言語の壁を越えてコミュニケーションをとることができます。
テキスト表示は、設定から翻訳言語のみを選択することもできます。記事作成時では、認識言語と翻訳言語の表示に違いがありました。
認識言語 | 翻訳言語 |
英語 繁体字中国語 イタリア語 ドイツ語 ポルトガル語 | 日本語 英語 繁体字中国語 簡体字中国語 フランス語 スペイン語 イタリア語 ドイツ語 ポルトガル語 |
透かし(ウォーターマーク)


動画の透かしは、自分のカメラ映像に名刺やビジネス情報などをウォーターマークとして入れることができます。画面の透かし機能は、プレゼンテーションの画面にウォーターマークを入れることで、不正利用を防ぎます。
これらの機能はAIの精度は関係なく便利に使えそうです。ただ画面の透かしは50%でも濃く感じるため、それ以下にもできるように改善してほしいところ。
ASUS ExpertPanel

ASUS AI ExpertMeetの機能は、ASUS ExpertPanelからショートカット起動もできます。
MyASUS

MyASUSのデバイス設定に便利機能がまとまっています。
クイック設定
カスタムプロファイルを作成し、ワンクリックで適用できる機能です。
バッテリーケアモード
バッテリーの充電を全容量の80%に制限し、劣化を軽減してくれる機能です。これを有効にしているときに、インスタントフル充電モードを有効化すると24時間の間は100%まで充電します。
ファンモード
ファンモードは3段階あり、Fn+Fキーを押して切り替えることもできます。
- パフォーマンスモード
- スタンダードモード
- ウィスパーモード
AIノイズキャンセリングマイク
通常のノイズキャンセリングと、あらかじめ声を録音してフィルタリングするモードがあります。
- 複数の発表者による電話会議
- 一人の発表者による電話会議
- オフ
AI ClearVoice スピーカー
人の声を強調して聴こえやすくする機能です。
サウンドモード
サウンドモードは4つ用意されています。
- ミュージック
- ゲーム
- 映画
- 音声
Splendid
ガンマ補正と色温度補正により画面の色を最適化します。
- 通常
- ビビッド
- 手動
- ブルーライト軽減
Tru2Life
最適な鮮明さとコントラストをもたらし、細部までくっきりとした美しくクリアな映像を再現する強化機能です。
ASUS AiSense カメラ
Webカメラの拡張機能で、背景をぼかしたり外観フィルターで肌のシミなどを目立たなくする機能です。1つしか選択できないため重複しては使えない。※ホットキーで動作させたモーショントラッキングは重複できます。
- オフ
- 照明の最適化
- 背景のぼかし
- 視線補正
- モーショントラッキング
- 外観フィルター
タッチパッド
タッチパッドの入力を無効化します。
スマートジェスチャー
タッチパッドが特別なジェスチャー操作に対応します。初期設定では有効化されているため、誤操作を防ぎたいならオフにすること。ScreenXpertについては、クイックアクセスやウィンドウ管理ができる機能です。
- ボリューム調整:左端を上下にスライド
- 明るさ調整:右端を上下にスライド
- 早送り/巻き戻し:上端を左右にスライド
- ScreenXpert起動:右上隅から内側にスワイプ
ファンクションキー

F1~F12のファンクションキーには、特定のショートカット機能が割り当てられています。F1~F4は青いラインがあり、ミュートとマイクオフの時にはキーの左上が点灯する。
- F1:ミュート
- F2:音量ダウン
- F3:音量アップ
- F4:マイクのオンオフ
- F5:画面輝度を下げる
- F6:画面輝度を上げる
- F7:バックライトの明るさ調整(3段階)
- F8:スクリーン操作
- F9:AIノイズキャンセリングマイクの切り替え
- F10:ASUS ExpertWidget
- F11:モーショントラッキング
- F12:PrtSc
MyASUSの初期設定では「ロックされたファンクションキー」になっています。ホットキーをあまり使わないなら「通常のファンクションキー」に切り替えも可能。変更しなくても、Fnキーを押しながら通常のファンクションキー操作もできます。
ASUS ExpertWidget

F10とF11キーはカスタマイズに対応します。コマンド設定から選択するほかに、右上の追加からシステム機能やアプリの選択にも対応する。
- Bluetooth
- Wi-Fi
- タッチパッド
- モーショントラッキング
- 電源モード
- 画面の回転
- 機内モード
- なし
- ASUS ExpertWidget
キーボードバックライトスリープモード
バックライトが自動的にオフになるアイドル時間を設定することができます。
まとめ
Web会議を効率化するAIアシスタント「ASUS AI ExpertMeet」を搭載したビジネス向けノートPCでした。まだβ版のため、文字起こしや翻訳精度は完ぺきではなく補助ツールとして認識しておくのが良さそう。法人向けの「ASUSのあんしん保証プレミアム」では、バッテリー交換も対象。メモリは32GBも搭載しているし、ビジネス用途で長く使うのに適しています。
公式サイト:ASUS Store
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