
ASUSのスマートフォン「Zenfone 12 Ultra」のレビューです。前モデルではROG Phoneシリーズと同じ形でしたが、今回は新しいデザインに生まれ変わった。
※貸出機によるレビューです。記事内にはアフィリエイトリンクも含みます。
スペック
メモリ/ストレージ カラー/型番 | 16GB/512GBモデル ・エボニーブラック/ZF12U-BK16S512 ・セージグリーン/ZF12U-GR16S512 ・サクラホワイト/ZF12U-WH16S512 12GB/256GBモデル ・エボニーブラック/ZF12U-BK12S256 ・セージグリーン/ZF12U-GR12S256 ・サクラホワイト/ZF12U-GR12S256 |
プラットフォーム | Android 15 (ZenUI) |
プロセッサー | Snapdragon 8 Elite |
ディスプレイ | 6.78型 LTPO AMOLEDディスプレイ 2,400×1,080 ドット (フル HD+) リフレッシュレート最大 144Hz Corning Gorilla Glass Victus 2 |
アウトカメラ | 5,000 万画素 広角カメラ 1,300 万画素 超広角カメラ 3,200 万画素 望遠カメラ |
インカメラ | 3,200 万画素カメラ |
オーディオ | デュアルスピーカー マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック搭載 |
生体認証 | 顔認証 指紋認証(画面内) |
防水防塵 | IP65/IP68 |
NFC おサイフケータイ | 搭載 |
通信機能 | Wi-Fi 7 Bluetooth 5.4 |
バッテリー | 5,500mAh 最大65W (Quick Charge 5.0/USB Power Delivery 3.0対応) ワイヤレス充電対応 |
サイズ | 高さ:163.8mm 幅:77mm 奥行き:8.9mm |
重さ | 220g(実測は221.9gだった) |
付属品 | USB Type-Cケーブル (Type-C to Type-C) SIMイジェクトピン 専用ケース ユーザーマニュアル (兼製品保証書) |
ASUS Store
価格 | 16GB/512GBモデル ・169,800円 12GB/256GBモデル ・149,800円 |
外観チェック


中央パンチホール型の6.78インチ有機ELディスプレイ。カラーは落ち着いたイメージのセージグリーン。カメラユニットが新しくなっています。


左側面には何もなし。右側面に、電源ボタンと音量調節ボタン。


上部にはマイク穴のみ。下部に、マイク穴、USB Type-C、SIMスロット、スピーカー、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック。


SIMスロットは、表と裏にnanoサイズのSIMが入るデュアルタイプで、eSIMにも対応する。microSDカードは非対応。付属品は、冊子類、USB Type-Cケーブル、SIMピン、クリアのハードケース。ACアダプタは付属していない。
ROG Phone 9のようにケースを装着すると疑似フロントスピーカーならないのは少し残念。
AI機能

AI機能が拡充されました。ただしβ版のものが多く、これからのアップデートに期待ですね。
- かこって検索
- ポートレート動画
- AI流し撮り
- AIトラッキング
- AIピンボケ補正
- AI消しゴム
- AI文字起こし
- AI通話翻訳
- AIドキュメントの要約
- AI記事の要約
- AI壁紙
- 設定のスマート検索
AI消しゴム

余計に写り込んだオブジェクトを削除してくれる定番のAI消しゴムを試してみました。ギャラリーから写真を選択し、編集の左下にAI消しゴムがあります。消したいオブジェクトをタップするか丸で囲んでから消去して生成を押す。生成後には、さらに続けたり生成し直すこともできます。β版ということもあり、あまり精度は良くないようでした。
AI記事の要約

続いて記事の要約も試してみました。Webページの閲覧時に共有メニューからAI記事の要約を選択できます。要約は2種類あり、オンラインはすばやく簡単にまとめ、オフラインは時間をかけてより詳細にまとめてくれるようです。これはβ版でも実用レベルではないだろうか。
搭載されている機能について
どんな機能があるか、別記事でまとめているので参考に。
ベンチマーク
システムモード | 高性能 | ダイナミック |
AnTuTu Benchmark (v10.4.9) | 2186450 | 1865768 |
3DMark Solar Bay | 10658 | 10027 |
PCMark for Android Benchmark | 20194 | 12685 |
システムモードを高性能とダイナミックで比較。Geekbench 6は非対応でした。
バッテリーテスト

PCMark の Work 3.0 battery lifeを計測。条件は、リフレッシュレート自動、画面輝度100%、音量0、システムモードはダイナミック。結果は10時間29分、バッテリー残量20%までの実行時間は、約9時間。ROG Phone 9 ほどではないが、前モデルより駆動時間は伸びています。
急速充電速度
付属している65W充電器を使い、バッテリー残量15%まで減らした状態からどのくらいで充電できるか計測してみました。
充電時間 | 電池残量 | 回復量 | 回復差 |
開始時 | 15% | 0% | 0% |
15分 | 33% | 18% | +18% |
30分 | 51% | 36% | +18% |
45分 | 69% | 54% | +18% |
1時間 | 86% | 71% | +17% |
1時間15分 | 99% | 84% | +13% |
カメラ性能

アウトカメラは、5,000万画素の広角、1,300万画素の超広角、3,200万画素の望遠になっています。構成は変わっていないけど、6軸ハイブリッドジンバルスタビライザーが4.0になり±5度のブレ補正に対応しました。前モデルは±3度の補正だったので2度向上。インカメラは、3,200万画素。

プレビュー画面下に「0.7x/1x/2x/3x」あり、タップすることで120度の超広角から3倍の光学ズームに対応。倍率を長押しするとスライダーが表示され、最大30倍ズームまで撮影できます。倍率が10倍を超えると、どこを撮影しているか右上のガイド枠で認識できる。
シャッターボタンは、上にスワイプでタイマー、右にスワイプで最大100枚のバーストショット。長押しで動画撮影ができ、離すと停止、上にスライドさせてロックすると継続します。

撮影モードには以下の機能も搭載しています。
- AIトラッキング:自動追跡で被写体をフレームの中央に保つ
- ポートレート動画:映画のような雰囲気を演出
- AI流し撮り:スピード感のある流し撮り写真






カメラ機能
アウトカメラ | インカメラ | |
写真 | 4:3(50MP) 4:3 ● 16:9 1:1 全画面表示 AIビューティ | 4:3 ● 16:9 1:1 全画面表示 AIビューティ |
動画 | 8K 30fps 4K 30/60fps FHD 30●/60fps HD 30/60fps 風切り音低減 AIボイスクラリティ 手振れ補正 (Adaptive/HyperSteady) | FHD 30fps● HD 30/60fps 風切り音低減 AIボイスクラリティ 手振れ補正(ノーマル) |
スローモーション | 4K 120fps FHD 120/240fps● HD 120/240/480fps | ー |
タイムラプス | 4K FHD ● HD 録画速度 30●/90/150/300× 動画の長さ 15●/20/30s/∞ オートズームイン/アウト対応 手振れ補正(ノーマル) | ー |
最大ズーム | 30倍 ・写真 20倍 ・夜景 10倍 ・動画 8倍 ・AI流し撮り ・PROモード 4倍 ・PROビデオ ・スローモーション ・タイムラプス 3倍 ・ポートレート ・ポートレート動画 ・ライトトレイル | ー |
超広角 | 写真 動画 AI流し撮り PROモード 夜景 ライトトレイル PROビデオ タイムラプス | 写真 ポートレート AI流し撮り 夜景 |
その他機能 カメラモード | AIトラッキング ポートレート(美人エフェクト) パノラマ | AIトラッキング ポートレート(美人エフェクト) |
※●が初期値
ゲームの動作確認

ゲーム管理「Game Genie」にて様々なツールが使えます。設定→拡張機能→Game Genie→ゲームリストの管理からアプリを許可すると、ゲーム起動後に左上もしくは右上から内側にスワイプすることでアシストツールが開く。
ポケモンGO

ポケモンGOはAR機能にも対応。ツインアプリで複製すると、異なるアカウントで同時に動かすこともできます。
原神

ゲームパッドを接続すればGame Genieのキーマッピングにも対応しているため、原神もコントローラーで遊べます。ROG Phone 9では便利に使える、自動ピックアップなどのAIアシスト機能「X Sense」には対応していない。
War Thunder Mobile

War Thunder Mobileの設定から、リアルな光の反射や屈折を表現するレイトレーシングに対応しているのを確認できた。
PUBG

最高設定は、クオリティはウルトラHDR、フレーム設定はウルトラにできます。クオリティをスムーズにすると、フレーム設定はExtreme+(90fps)を選択できるようになる。Ultra Extremeは非対応でした。
有線コントローラーの接続確認

USB Type-Cで接続できる有線コントローラーを試してみました。製品詳細については各レビュー記事を参考に。
レビュー記事リンク | 動作確認 | 純正ケース装着時 | パススルー充電 | キーマッピング |
ROG Tessen | ○ | ○ | 20W | Game Genie |
GameSir G8 Galileo | ○ | ○ | 21W | Game Genie 専用アプリ |
GameSir X2s 左Type-Cが不向き | ○ | ○ | 20W | 専用アプリ |
GameSir X2 Pro-Xbox | ○ | ○ | 13W | × |
Razer Kishi V2 | △ 少し不安定 | × | 11W | 専用アプリ |
Backbone One | ○ | × | 21W | 専用アプリ |
Leadjoy M1C+ 冷却は不向き | ○ | △ 不安定 | 0~2W | Game Genie |
Zenfone 12 UltraのUSB Type-Cは中央ではなく、横向きにした時に下側に位置しています。そのためGameSir X2sは左にあるため不向き、Leadjoy M1C+は冷却伝導プレートからずれてしまうため冷却には不向きになる。
キーマッピングについては、Game Genieでは認識しないのもありました。専用アプリがあるものは、Game Genieを使わずに対応できます。
まとめ
ROG Phone 9と比較すると、望遠カメラがZenfone 12 Ultraの強みになります。ROGシリーズでは ProもしくはPro Editionでないと望遠カメラは搭載していないので、明確に住み分けされたということでしょうか。ゲーム体験よりも価格を抑えてカメラを重視したい人向けになりそうです。
公式サイト:ASUS Store
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