HUAWEI のスマートウォッチ「WATCH GT 3 SE」のレビューです。他のビジネス向けモデルと比較しても軽量で、フォーマルよりもカジュアルシーンにマッチするデザイン。
WATCH GT 3 SE 特徴
ベルトを含まない重量が、上位モデルの「WATCH GT 3 Pro 46 mm」が約54gなのに対し、「WATCH GT 3 SE」は約35.6gと32.5%も軽くなっています。一般的な腕時計と同じ丸い盤面のデザインでは最軽量クラスというのが特徴。重厚感のある時計が苦手な人でもストレスなく装着できそうな軽さ。
ちなみに、ベルトを含めた重量を実際に測ってみると「52.9g」とProモデルの本体のみよりも軽量でした。
また、軽さ意識した設計であっても他のGTシリーズ同様にスマートウォッチに搭載されている機能はおおよそ網羅し、パフォーマンスは維持しています。ビジネスシーンから様々なワークアウトまで、邪魔にならない快適な付け心地で24時間の健康管理ができるスマートウォッチです。
iPhone でいうSEは「Special Edition」の略らしいです。HUAWEIでも、軽量化してリーズナブルにした特別モデルという感じでしょうか。
製品スペック
カラー | グラファイトブラック ワイルドネスグリーン |
サイズ | 約46.4(H)x約46.4(W)x約11.0(D)mm |
重量 | 約35.6g (ベルトを含まず) 52.9g(ベルトを含めた実測) |
ディスプレイ | 1.43インチAMOLED 466×466ピクセル タッチスクリーン |
測位方式 | GPS/QZSS(みちびき)/GLONASS/Galileo/BeiDou |
防水 | 5ATM |
センサー | 加速度センサー / ジャイロセンサー / 光学式心拍センサー / 磁気センサー / 装着検知センサー |
通信規格 | Bluetooth® 5.2 BLE/BR/EDR |
バッテリー 持続時間 | 通常使用:約14日間 ヘビーユース:約 7日間 |
充電方式 | ワイヤレス充電 無線充電クレードル付きUSB充電ケーブル付属 |
対応OS | Android 6.0+ iOS 9.0+ |
外観レビュー
大きな画面で視認性は高く操作もしやすい、1.43インチAMOLEDのタッチスクリーン。カラーはワイルドネスグリーン、軽量化をしているせいか少しおもちゃっぽい見た目なのが残念なところ。
右側面にボタンが2つ。リューズ式(ダイヤル形状)の上ボタンでほとんどの操作をし、長押しすると起動や電源OFF。下ボタンは、設定の機能ボタンからショートカットとして割り当てられる。
左側面には、マイク穴のみ。
ベルトはグリップ力のあるシリコンバンド。スポーツシーンなど、汚れや濡れても大丈夫。
バンドループの内側には突起があり固定ができる仕様。基本的にはつけっぱなしのため動かないのはいいけれど、頻繁に付け替える人には少しだけ邪魔かな。
裏側の中央に心拍数センサー、その周りが充電センサーになる。付属の充電器にくぼみがあり磁力でピタリとはまります。
付属品は、クイックスタートガイド、保証書、無線充電クレードル付きUSB充電ケーブル。充電器は付属していないため、USB Type-Aポートの充電器が必要です。
ワイヤレス充電が快適
無線充電クレードル付きUSB充電ケーブルは、磁力で付いてくれるため使いやすい。これはこれでいいのだけれど、他の無線充電器を使っているならそっちの方が楽かも。
他の無線充電器でも充電できることを確認できたので、この方が快適だった。お風呂に入るとき、置くだけで充電しといてくれます。防水等級は5ATM、水深50m相当の圧力に対応するためシャワーなども問題ないが、温水の湯船につかるのは推奨していないとのこと。
電池持ちについては、使い方によって変わります。位置情報を取得する使い方が一番消費電力が多くなるようです。
- 通常使用:約14日間
- ヘビーユース:約 7日間
実際に1日使ってみても10%も減らなかった。電池持ちはかなり良く、充電する頻度は少なく済みそう。
アプリの接続「Huawei Health」について
リューズ式の上ボタンを長押しして電源を入れます。HarmonyOSが起動し、言語を選択すると、次にスマホとのペアリング操作になる。
画面にQRコードを表示させ、読み取るとHUAWEIが提供している「AppGallery」のヘルスケアアプリが表示されます。必ずこれをインストールする必要はなく、Google Play のアプリ「Huawei Health」でも同じです。iPhoneの場合はAppStoreが開く。
ただしバージョンが古いものになるため、アップデートの操作が必要。Androidの使用上、Google Play ストア以外からアプリをダウンロードしようとすると有害なファイルと表示されます。Chrome(デフォルトのブラウザ)でこの提供元のアプリを許可して更新する。
この提供元のアプリを許可は更新後にはオフに切り替えておくように。場所は機種によって異なり、Chromeのアプリ情報にある不明なソースからアプリをインストールするからだったり、OPPOだとインストールソースからだったりします。
ペアリング完了後には、ヘルスケアアプリが正常に機能できるように設定をする。通知をオンにしてLINEやTwitterなどを有効にしておくと、WATCH GT 3 SEの画面内で通知を受信できます。画面が大きいため、通知内容がとても見やすいというのも特徴だ。
デバイス→HUAWEI WATCH GT 3 SE→トラブルシューティングから、Samsung、OPPO、Xiaomiなど、メーカーごとの設定方法を確認できます。設定をしたら次にファームウェア更新を確認しておくと良いかも。
画面操作
タッチスクリーンの基本的な操作は、スライドやタップで切り替え、右にスワイプすると戻る。文字盤のホーム画面からは以下のような動作になる。
- 右にスワイプ:天気
- 画面長押し:文字盤のテーマ変更
- 下にスワイプ:バッテリー残量やクイックパネル
- 左にスワイプ:カスタムカード
- 上にスワイプ:通知
カスタムカードは最大6枚選択でき、左にスワイプするごとに切り替わる。表示する順番のカスタマイズは、設定にあるカスタムカードから。
SMSの通知があった時には、簡単なクイック返信を使うこともできます。対象の通知を表示して下にスクロールすると、絵文字や短いメッセージを選択できる。
- 絵文字
- OK
- はい
- ありがとうございます
- いいえ、結構です
- 最高です
- 分かりました。ありがとうございます
- また会いましょう
- もうすぐです
- 申し訳ありませんが、手が離せません
- いいえ
ヘルスケアアプリから、順番を並び替えたり返信を追加することもできます。
文字盤のカスタマイズ
文字盤のカスタマイズで、テーマのある下に設定アイコンがあるのは機能を入れ替えに対応する。変更できる項目は青く囲まれるので、そこをタップして選択。
- 心拍数
- 天気
- 高度
- 気圧
- 運動時間
- 活動
天気には予報だけでなく、日の出日の入り、月の満ち欠け、満潮干潮の表示など幅広く対応している。
気圧には、設定した速度以上で気圧が低下すると「厳しい悪天候の警告を受信する」機能もある。登山時に設定しておけば、下山を早めるなどの参考になりそうだ。
文字盤のテーマは、ヘルスケアアプリにてたくさん用意されています。ほとんどが有料のアプリ内課金で、JPY(円)金額での表記。円表記でなく、インストールと書かれてあるものは無料でダウンロードできます。マイ文字盤にあるDIYでは、自身で撮影した写真を追加するなど、背景のカスタマイズにも対応する。
ボタン操作
- 上ボタン単押し:メニュー表示/戻る
- 上ボタン長押し:起動/再起動/電源OFF/12秒間長押しで強制再起動
- 下ボタン単押し:ショートカット起動(設定から機能ボタンに割り当て)
- 下ボタン長押し:ロック画面を有効化した時、長押しで解除する
リューズを回したスクロールや拡大の操作や、下ボタンの長押しでアシスタント起動などには対応していないようです。
搭載機能
Bluetooth通話 | ○(マイク・スピーカー付き) |
スマートフォン音楽再生操作 | ○ |
スマートフォン音楽保存、転送 | ○ |
ワークアウト | ●18種類のワークアウトモード 屋外:ランニング、ウォーキング、ハイキング、クライミング、トレイルラン、サイクリング、オープンウォーター、トライアスロン、スキー、スノーボード、クロスカントリースキー 屋内:ランニング、ウォーキング、サイクリング、プール、エリプティカル、ローイング、縄跳び ●6種類のワークアウトを自動識別 ●85種類のカスタムワークアウトモード ●13種類のランニングコース ●HUAWEI TruSport (ランニング能力指数、トレーニング負荷、回復時間、最大酸素摂取量など) |
ヘルスケア | 活動量データ(歩数/消費カロリー/距離) 24時間血中酸素モニタリング 24時間心拍数モニタリングHUAWEI TruSee 5.0+(リアルタイム心拍/心拍数上限と下限の警告/水泳時心拍計測) 睡眠モニタリングHUAWEI TruSleep™ ストレスモニタリングHUAWEI TruRelax 活動促進通知 呼吸エクササイズ |
スマートアシスタント | スマート通知 (着信 / メッセージ / メール / カレンダー / SNSアプリ) スマートフォン探索 / アラーム設定 / 懐中電灯 / 天気情報 / 気圧計 / コンパス / リモートシャッター |
血中酸素測定
血中酸素を計測できる機能を試してみました。上ボタンを押したメニューから血中酸素を選択し計測。ウォッチを上に向けて動かないようにしていると数秒で結果が表示されます。
ヘルスケアアプリ→デバイス→HUAWEI WATCH GT 3 SE→健康モニタリング→血中酸素の自動測定を有効にすると、安静時に自動で計測し記録してくれます。低血中酸素のアラートは、起きている間に設定した数値を下回るとアラートを受信する機能で、75%、80%、85%、90%の指定をしておくこともできる。
健康モニタリングには活動促進通知もあり、1時間以上座り続けている場合に通知を受信します。時間の変更ができないため、気になるならオフに。
屋外ウォーキング
屋外ウォーキングのワークアウトを試してみました。心拍数、ペース、距離、時間などが表示され、青いラインのウォームアップから緑のラインまで行くと脂肪燃焼になる。画面をスライドすることで他の情報に切り替え。設定してある距離(もしくは時間)に到達すると通知が来ます。通知の編集やオンオフはそれぞれのワークアウト設定から。
通知のタイミングで音声案内もしてくれるため、必要なければ音量メモリを下げてミュートしておく。設定→サウンドとバイブレーション(もしくは運動の設定)→ワークアウトの音声案内で調整できます。
ワークアウトを終了すると、距離、時間、カロリー、速度、歩数、高度、心拍数、心拍数ゾーン、ペース、ケイデンスなど様々な結果を表示してくれます。高度差もわかるため、登山をした時はより楽しくなりそう。スキーやスノーボードのワークアウトでは、滑走ルート、滑走距離、最大速度、最大勾配なども計測してくれるようです。
ルートチェック機能
ワークアウト中に右にスワイプするとルートバック機能を表示できます。50mから300mまでの拡大縮小に対応し、来たルートを戻るをタップすると英語で音声案内もしてくれる。ワークアウト終了後には通過したルートの全体を表示。ヘルスケアアプリの運動記録から、地図情報も併せて確認できます。ルートを確認してみるかなり正確な位置情報を記録してくれることがわかりました。
ヘルスケアアプリ→運動記録→ワークアウトを選択すると、ルート、ペース、チャート、詳細と項目別に情報がまとめられています。ルートのダイナミック追跡は、通過したルートを動画で再生できる面白い機能。通過場所に写真を追加、メモを入力してテキスト表示したり、音楽のカスタマイズなどにも対応します。動画として保存できるため、SNSなどでシェアするのも面白そう。
高度計の精度を調査
富士山に登って高度計の精度を調べてきました。
まとめ
大き目なビジネス用スマートウォッチでも軽量なのが特徴。見た目が少しカジュアルすぎるけれど、邪魔にならない快適な付け心地で24時間ストレスなく装着できます。実際に使ってみて感動したのは、画面が大きくとても見やすいこと。小さい画面のスマートウォッチしか使ったことがなかったので、このサイズ感はとても快適です。
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