日本でも配信が開始された、音楽ストリーミングサービスのSpotify(スポティファイ)を一足早く使ってみた。無料プランだけでも十分に使える優れたサービスではないだろうか。
利用には招待コードが必要になる
9月29日に日本での配信開始が発表された。サービス開始時は招待制となっているため、まだ一部の人しか利用できないようになっている。自分の場合、事前登録に申し込んでいたようで(1年以上前になるか?かなり前なので覚えていないくらい)、9月30日に「Spotifyへようこそ」という件名でメールが届いていた。配信開始の発表がなければ、ただの迷惑メールかと思っていただろう。メールには10桁の招待コードと「お待たせいたしました。 一足お先にSpotifyをお楽しみください。」とあった。登録にはFacebookでログインすると入力の手間が省ける。
無料プランではシャッフルプレイのみ
Spotifyでは月額980円の有料プランと、広告が挿入される無料プランがある。無料プランでは広告の他にもいくつかの制限があり、再生するのはシャッフルプレイのみで、聞きたい曲を選ぶことができない。次の曲にスキップすることもできるが、回数制限があり連続で6回まで、しばらくするとまたスキップできるようになる。無料プランだと使い勝手が悪そうに見えるが、好きな曲のプレイリストを作ってしまえばシャッフルプレイのみでも十分だと思う。広告が嫌じゃなければ無料で使い倒すことができるだろう。
無料プランでも1曲だけ聞く方法はある
パソコンやタブレットなら30日間あたり15時間まで、好きな曲を好きな順番で聴けるオンデマンド再生に対応している。またスマホでもChromecastなどでTVと接続してもパソコンなどと同じ扱いとなるようだ。スマホだけの場合はシャッフルプレイのみとなるのだが、1曲だけ聴きたいときの裏技はある。聴きたい曲のメニューを開き、プレイリストに追加→プレイリストを新規作成で1曲のみのプレイリストを作る。そのプレイリストを再生すれば聴きたかった1曲のみを再生することが可能だ。ただし、2回目の再生をするとおすすめの曲が流れてしまうので、連続しては聴けない。
広告の種類は3パターン
確認できた広告は3パターン。何曲かの間に挿入される音声広告、ディスプレイを付けたときに表示される画面広告、30秒間の動画広告がある。音声広告はラジオだと思って聴いていれば気にならないし、画面広告もそれほど邪魔ではない。動画広告の配信タイミングが不明だが、これを観ると30分間広告なしで音楽だけを楽しめる。30分後に音声で「広告はもう聴きたくない?」とアナウンスが流れたら、30秒以内にビデオを再生するとまた30分間広告なし。30秒以内に観れないと通常の音声広告が曲の間に挿入されるようになる。
通信量はどのくらいになるか
有料プランならダウンロードができオフライン再生も可能だが、無料プランだとストリーミング再生のみとなる。そうなるとデータ通信量が気になるところ、無料で使っていても通信料で高額になってしまっては意味がない。1時間ごとにどれだけのデータ使用量があるのか調べてみた。
初めに30.39MBと表示されているのを確認。1時間連続で再生した結果36.85MBとなり、たった6.46MBしか使っていなかった。ただしこの再生は、My Musicに保存した曲をシャッフルプレイしたものになる。どうやらオフラインで再生できないというだけで、ダウンロードしているようだ。ストレージを確認してみるとSDカードにそれなりの容量が保存されている。再生するはじめだけ通信が必要なようで、再生してしまえばデータ通信をオフにしても最後まで聴けた。無料プランでもMy Musicに保存してある曲の再生であれば通信量はそれほどかからないということが分かった。
次に保存していないプレイリストを1時間連続で再生してみたところ63.37MBという結果で、26.52MB使ったことになる。思っていたよりも少なく、3時間再生したとしても80MBほどで済む。仮に毎日3時間再生したとして、×30日で2.4GBとなるので参考程度に。
200kbpsの低速モードでも可能
今回Spotifyを試したのは、Priori3とFREETELSIMの低速モードの組み合わせ。200kbpsの速度しか出ない低速モードでも再生は可能で、特にMy Musicに保存してある曲なら全く問題ない。保存していない曲の場合は多少音飛びをすることがあり、ストレスはあるが聴けないことはない。問題があるとすると動画広告が表示されたときで、これだけは読み込みに時間がかかる。通信量が気になる方はWi-Fi環境でMy Musicに保存してプレイリストを作成し、低速モードで再生するのも良いだろう。
Spotifyの良いところ悪いところ
あまり期待していなかったが、実際に使ってみるとSpotifyの良いところに気が付いた。まずGoogle Play ミュージックにない曲がSpotifyにはあったりする。その逆のパターンもあるが、Spotifyのほうが多いようだ。次にプレイリストが多いこと。個人のプレイリストをシェアできるだけでなく、検索することも可能。Spotifyユーザーが増えれば、それだけどんどん増えていくということになる。さらに曲により歌詞が表示できる機能も便利。(Priori3では表示できず、P8liteで確認)
逆に悪いところは、無料プランの仕様なので仕方がないことなのだが、曲数の少ないアルバムやプレイリストの再生をするときには、おすすめの曲が勝手に入ってしまう。それが広告よりもウザかったりするので、プレイリストを作成するときには、ある程度まとまった曲数を入れた方が良さそうだ。
まとめ
無料プランでは機能が制限されたり、広告が表示されることで聞き放題となる。逆にそれだけで聴けてしまうのがすごい。またパソコンやタブレットがあればプレイリストも作りやすく、Wi-Fi環境でMy Musicに保存しておけば、再生時にそれほど通信量がかからないというのも良い。月額無料で通信量もそれほどかからないのなら、他の音楽配信サービスがいらなくなるかもしれない。
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