USBメモリ4つのデータ転送速度を計測してみました。回復ドライブ/リカバリーディスクなどの購入参考に。
比較対象は「USB 3.0」同等規格で容量32GB以上
規格 | 転送速度(理論値) | ソケットの色 |
USB 2.0 | 最大480Mbps | 白か黒 |
USB 3.0 USB 3.1 Gen1 USB 3.2 Gen1 | 最大5Gbps | 青 |
USB 3.1 Gen2 USB 3.2 Gen2 | 最大10Gbps | 青 |
USBの規格によって速度が違うため、同じ仕様のUSB 3.0/USB 3.1 Gen1/USB 3.2 Gen1で比較します。容量は回復ドライブにも使える32GB以上をチョイスしました。
購入時の注意
海外パッケージ・海外リテール・並行輸入品・バルクなどのUSBメモリは、パッケージに保証期間の記載があっても、日本では保証の対象外となるかと思います。国内正規品と比較すると価格は安く販売されているため、理解したうえで購入すること。
KIOXIA(キオクシア)
Amazonの参考価格は、1,280円。計測に使用したのは、格安の638円で購入した海外リテール品ですが、楽天市場「風見鶏」の店舗保証が1年ついたものです。※パッケージには5年保証の記載がある品質。
読み込み速度は速いですが、書き込み速度が遅いようです。ランダムアクセスは、0.00を下回る 0.004 MB/s、0.003 MB/s という結果でした。頻繁に書き込みをするような使い方には向かなそうです。
HIDISC(ハイディスク)
Amazonの参考価格は、999円。なぜか16GBの方が高い。計測に使用したのは、フリマサイトのラクマにて格安の699円で購入したもの。個人売買のため保証は対象外になるかと思います。店舗購入の場合には、パッケージに保証期間1年間の記載はあり、購入時の領収書とパッケージの提示が必要とのこと。
読み込み速度は控えめで、書き込み速度は他と比較しても出ているほうかな。
SanDisk(サンディスク)
Amazonの参考価格は、898円(並行輸入品)。同タイプの日本正規品は見当たらなかった。計測に使用したのは、格安の799円で購入した海外リテール品ですが、楽天市場「風見鶏」の店舗保証が1年ついたものです。※パッケージには5年保証の記載がある品質。
読み込み速度は十分、書き込み速度は少し物足りない。
Transcend(トランセンド)
Amazonの参考価格は、990円(32GB)。計測に使用したのは、サンワダイレクトのセールにて1,280円(通常1,480円)で購入した容量64GBのもの。Transcend社メーカー5年保証付き。
今回計測したものの中で、これだけ64GBになります。2本購入して計測してみたところ、若干の個体差はあるようです。読み込み速度は最速ではないものの十分、書き込み速度は一番速い結果となりました。
USBメモリ比較表
メーカー | 読み込み MB/s | 書き込み MB/s | タイプ | 購入時価格 保証 |
KIOXIA(キオクシア) | 220.53 | 16.98 | キャップ式 | 638円(海外リテール) ショップ1年保証 |
HIDISC(ハイディスク) | 98.12 | 56.04 | キャップ式 | 699円(個人間購入) ー |
SanDisk(サンディスク) | 172.96 | 35.64 | スライド式 | 799円(海外リテール) ショップ1年保証 |
Transcend(トランセンド) | 150.32 | 73.25 | スライド式 | 1,280円(64GB) メーカー5年保証 |
データ転送速度を比較してみると、読み書きともに速い Transcend(トランセンド)が一番快適に使えそう。計測したのは64GBですが、32GBでも大きくは変わらないと思います。価格はAmazonで990円、5年保証というのも安心材料。
Chrome OS Flex リカバリメディアで試した結果
メーカー | 作成時間 | OS起動時間 |
KIOXIA(キオクシア) | 9分19秒 | 2分17秒 |
HIDISC(ハイディスク) | 8分15秒 | 29秒 |
SanDisk(サンディスク) | 9分34秒 | 23秒 |
Transcend(トランセンド) | 5分18秒 | 20秒 |
Chrome OS Flex リカバリメディアを作成した時間と、USBブートのOS起動時間を計測してみました。正確な時間ではなく目安程度にとらえてください。しかし明らかに KIOXIA(キオクシア)は起動に時間がかかったので速度は期待しない方が良さそう。他は起動するのにストレスなく試せそう。作成時間は、Transcend(トランセンド)が一番速い結果になっています。
USBメモリは消耗品
USBメモリは、読み書きをする回数が多いほど劣化していき、そのうちに寿命を迎えます。また、使わずに放置していても放電してしまいデータが失われてしまうこともあるようです。そのため大事なデータの保管用としては適していません。
用途としては、クラウドを使わないデータの受け渡し、Windowsの回復ドライブや、Chome OS Flex のリカバリーメディア作成など、一時的な使い方をする消耗品として理解しておくこと。ちなみに、MicrosoftのWindowsサポートでは、回復ドライブは年に1回の再作成を推奨しています。
まとめ
USBメモリ4つのデータ転送速度を計測してみたところ、USB 3.0規格でも速度が出ていないものもありました。個体差はあるかと思うので参考程度に。それとUSBメモリは使う頻度に応じて劣化していく消耗品のため、それを理解したうえで用途に応じた購入をすること。一時的な利用であれば、海外リテール品など安いものを使うのも悪くないと思います。ただし、すぐに壊れたなんてこともあるようなので、購入は自己責任で。
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